ハワイの電車「スカイライン」の乗り方や料金を解説 運行時間や注意点も

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ハワイの電車「スカイライン」の乗り方や料金を解説 運行時間や注意点も

更新日:2024/06/18

ハワイの電車「スカイライン」の乗り方や料金を解説 運行時間や注意点も

ハワイ州初の鉄道“スカイライン”が2023年6月に運行を開始しました。現時点で9駅の区間が開通しており、将来的にはオアフ島西部の“カポレイ地区”から“アラモアナセンター”間を結ぶ計画が見通されています。全路線が開通すれば、ハワイ在住者だけでなく旅行者にとっても“ダニエル・K・イノウエ国際空港”からハワイ市内への移動が便利になるでしょう。この記事では、ハワイのICカード“ホロカード”1枚で乗降できる電車、スカイラインの利用方法や運賃について紹介します。

※記事内の情報はすべて2024年5月時点のものです。内容は変更する場合があります。

ハワイの電車「スカイライン」とは?

オアフ島のスカイラインは、2023年6月30日に運行を開始した“ハワイ初”の公共交通機関です。別名“ホノルル高架鉄道(ホノルル・レール・トランジット)”とも呼ばれ、ホノルル中心地の交通渋滞緩和や自家用車から排出される二酸化炭素ガスの軽減などを目的に、2014年から工事が進められてきました。最終的に、オアフ島西部のカポレイ地区からアラモアナセンター間の開通が予定されています。

現時点では、全区間のうち“アロハスタジアム”までを結ぶ9駅の区間(11マイル/片道約21分)が開通、運行しています。2025年には“アロハスタジアム”からカリヒ地区の“カハウイキ駅”までの区間、2031年には“カハウイキ駅”からカカアコの“シビックセンター駅”までの区間が開通予定です。なお、最終目標となる“シビックセンター駅”から“アラモアナセンター”間の工事は計画段階のため、完成時期は未定となっています。

スカイラインの主な特徴

スカイラインは、米国初の自動運転システムを搭載した鉄道です。車両の構造、列車制御および通信システムの開発・設置は、日本の大手電機メーカー“日立製作所”のグループ会社が担当しました。各車両には安全確保のためセキュリティカメラが設置され、オペレーションセンターで運行システムが監視されています。さらに米国では希少ですが、すべての停車駅にホームドアが設置されています。

スカイラインの料金一覧

スカイラインの運賃は、大人1人(18歳以上)につき片道3ドル。基本的にハワイの公共路線バスの“ザ・バス(The Bus)”と同じです。なお、1日の運賃が7.50ドル以上(3回以上の乗車)となった場合、1日パスに自動的に切り替わります。詳しい料金システムは、以下の表をご確認ください。

片道

大人(18歳以上) $3(2時間半以内の乗り換えを含む)
ユース(6歳〜17歳) $1.50
幼児(5歳以下) 無料
シニア(65歳以上) $1.25

1日パス

大人(18歳以上) $7.50
ユース(6歳〜17歳) $3.75
幼児(5歳以下) 無料
シニア(65歳以上) $3

1か月パス

大人(18歳以上) $80
ユース(6歳〜17歳) $40
幼児(5歳以下) 無料
シニア(65歳以上) $20

※幼児(5歳以下)は大人1人につき1人分無料です。ただし、2人以上の幼児を連れる場合はユース料金(1.50ドル)がかかります。

運賃の支払い方法

運賃の支払い方法 基本的にスカイラインの運賃は“ザ・バス(The Bus)”と同じです。乗車する際は、ザ・バスと共通の電子乗車カード“ホロカード(HOLO Card)”をタッチして支払いましょう。ホロカードは、駅に設置されている券売機や“ABCストア”、“フードランド”、“タイムズ・スーパーマーケット”などで購入できます。ただし、6歳~17歳、65歳以上の方は購入時に身分証の提示が必要です。

購入後は“サテライトシティホール(アラモアナセンターを除く)”、またはカリヒの“ザ・バス・パス・オフィス”で発行します。3ドル~最大178.50ドルまで、好きな金額をチャージして利用しましょう。なお、スカイラインは3ドルの片道運賃の支払いで2時間半以内の乗り換えが可能です。その間は運賃が加算されず、スカイラインからザ・バスへ乗り換えられます(ザ・バスからスカイラインも同様)。

スカイラインの乗車方法

乗車方法 ハワイ観光の際に役立つ、ホロカードを利用したスカイラインの乗車方法を詳しく紹介します。事前に知っておくことで、初めてのハワイを訪れる場合でも快適に過ごせるでしょう。

改札口の抜け方

改札口は日本の電車と似た作りのため、カードリーダーにホロカードをタップするだけで抜けられます。また、一部の改札では車椅子やベビーカー向けの幅広い通路や低い位置のカードリーダーなどが設置されており、誰でも簡単に通れるよう工夫が施されています。

ホームまでの行き方

改札を抜けた右側は東方面(イーストバウンド)行き、左側は西方面(ウエストバウンド)行きのホームとなっています。予め、行き先の路線を掲示板で確認しておきましょう。ホームへの移動は、階段やエスカレーター(上りのみ)、または大きめのエレベーターが利用できます。

スカイラインの停車駅

停車駅 2024年5月現在、スカイラインは以下の表の通り、クアラカイ駅からハラワ駅までの9つの駅に停車します。

No. 駅名 エリア/施設名
1 クアラカイ駅(Kualakaʻi) 東カポレイ
2 ケオネアエ駅(Keoneʻae) ハワイ大学西オアフキャンパス
3 ホノウリウリ駅(Honouliuli) ホオピリ
4 ホオアエアエ駅(Hōʻaeʻae) ウエスト・ロッホ
5 ポウハレ駅(Pouhala) ワイパフトランジット
6 ハラウラニ駅(Hālaulani) リーワード・コミュニティカレッジ
7 ワイアワ駅(Waiawa) パールハイランズ
8 カラウアオ駅(Kalauao) パールリッジ
9 ハラワ駅(Hālawa) アロハスタジアム

駐車場・車寄せがある駅

バス停 送迎などで車を利用する場合は、駐車場や車寄せがある駅か事前に確認しておきましょう。現在は、以下の3駅に駐車場と車寄せがあります。

  • ケオネアエ駅(Keoneʻae)/ハワイ大学西オアフキャンパス
  • ホノウリウリ駅(Honouliuli)/ホオピリ
  • ハラワ駅(Hālawa)/アロハスタジアム

バス停がある駅

バス停 ザ・バスのバス停がある駅を利用すると、スカイラインからバスへの乗り換えがスムーズになります。現在は以下の3駅のみですが、今後スカイラインの停車駅に設置されるバス停は増える予定です。

  • ケオネアエ駅(Keoneʻae)/ハワイ大学西オアフキャンパス
  • ホノウリウリ駅(Honouliuli)/ホオピリ
  • ハラワ駅(Hālawa)/アロハスタジアム

スカイラインの運行時間

運行時間 クアラカイ駅(東カポレイ)からハラワ駅(アロハスタジアム)までの走行時間は片道21分。10分間隔で運行しています。また、始発から最終の時間は午前5時~午後7時(月~金曜日)、午前8時~午後7時(土・日曜日、祝日)です。

駅名 始発(平日) 始発(土・日・祝日) 最終
クアラカイ駅 午前5時 午前8時 午後6時30分
ハラワ駅 午前5時5分 午前8時5分 午後6時35分

※運行時間は変更になる場合があります。
※路線図はこちらで確認できます。

スカイライン乗車時の禁止・注意事項

注意事項 スカイラインの車内では、さまざまなルールが設けられています。ほかの乗客に迷惑がかからないよう事前に確認しておきましょう。

禁止事項

スカイライン乗車時の主な禁止事項は以下の通りです。

  • 飲食
  • 喫煙(電子タバコ含む)
  • ゴミのポイ捨て
  • 引火性(爆発性・毒性を含む)のあるものの持ち込み
  • 携帯電話の使用
  • 唾を吐く行為
  • 健常者による優先席の占拠
  • 1人で1席以上の占有

なお、携帯電話はサイレントモードに設定済みであれば使用可能です。また音の鳴る電子機器は、周りに音が漏れないようヘッドフォンやイヤフォンの装着が必須となります。

注意事項

乗車中は、車内を出入りする人の邪魔にならないようドアの前のスペースを空けましょう。乗車時は降車する人を優先し、全員が降りてから乗り込むのがルールです。

なお、自転車やサーフボードの持ち込みは許可されていますが、ほかの乗客に迷惑が掛からないよう配慮しましょう。また、盲導犬などのサービスアニマル(障害者支援のトレーニング済みの動物)、膝の上または座席下に収まるサイズのキャリーバッグに入る動物は乗車できます。

スカイラインに関するよくある質問

スカイラインに持ち込める荷物やWi-Fiの有無など、乗車する際に役立つ情報を紹介します。

Wi-Fiはある?

全車両に無料Wi-Fiが完備されています。ルーターやeSIMなしで、パソコンやタブレットなども使用できるため非常に便利です。移動時間を利用して、目的地までの乗り換え方法や徒歩でのアクセス方法、宿泊ホテルなどを確認しておきましょう。

持ち込み可能な荷物は?

自転車やサーフボード、スーツケースなどは持ち込み可能です。荷物が多い場合は、ラックが設置されている車両を利用しましょう。なお、大きな荷物を持ち込む際は“カバンのマーク”があるホームドアから乗車し、ほかの乗客の妨げにならないよう配慮が必要です。

車内にトイレはある?

車内にトイレは設置されていません。なお、各駅に従業員用トイレはありますが、乗客は利用できないため注意が必要です。乗車前や乗車後に、各駅の周辺スポットに併設されたトイレを利用しましょう。

車両はいくつある?

全4両で20編成となっています。全車両が繋がっており、車両間は出入口を通る必要がなく最後尾まで移動可能です。また先頭と最後尾には運転席がないので、目の前に広がる景色を堪能したい方は車両前面に移動しましょう。

全駅開通するのはいつ?

開通する区間は全部で4つに分かれ、段階的な進行を予定しています。2023年には第1区間が開通し、残りは3区間となります。

第1区間 東カポレイ(クアラカイ駅)からアロハスタジアム(ハラワ駅)を結ぶ路線(2023年6月から開通)。
第2区間 ダニエル・K・イノウエ国際空港を経由し、アロハスタジアム(ハラワ駅)からカリヒ地区(カハウイキ駅)までを結ぶ路線。2024年5月時点で工事は最終段階にあり、2025年に開通予定です。
第3区間 カリヒ地区(ミドルストリート駅)からカカアコ地区(シビックセンター駅)を結びます。2031年に完成する予定で、シビックセンター駅が終点となる予定です。
第4区間 最終目標であるアラモアナセンター駅を含む2つの駅を結びます。現時点で完成時期は未定です。

スカイライン全区間開通までの課題

ホノルル高架鉄道の建設は2014年から開始しているプロジェクトです。2012年当初の総事業費は約50億ドルの見込みでしたが、資材価格や人件費の高騰により2021年3月の時点で124億ドルを上回っています。事業費不足は大きな課題となりますが改善されず、建設は大幅に遅延しカカアコ駅とアラモアナセンター駅の完成時期は未定となっています。

なお、アラモアナセンターは1日1,500本以上のバス路線が通る主要なトランジットセンターです。開発が進めば、多くの利用者にとってアラモアナセンターからワイキキやマノア、ハワイカイなどへの移動が便利になるでしょう。

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