CBP Global Entry Programとは?米国入国審査を事前に行う!?
米国が勧めるグローバルエントリープログラム(Global Entry Program)とは?
グローバルエントリープログラム(通称GE)とは、米国CBP(税関・国境警備局)が開発した事前入国審査プログラムのひとつです。
米国政府の法律に基づき、米国市民や米国でグリーンカード(永住権)を取得されている方と、ドイツ、シンガポール、メキシコ、コロンビア、パナマ、韓国、ニュージーランド、カナダ、オーストラリア、アルゼンチン、インド、スイス、台湾の国籍を持つ米国渡航者を対象に実施されています。
2022年1月現在、日本国籍の方はグローバルエントリープログラムの対象となっておりません。日本国籍を持つ方が米国へ渡航する際にはESTA(電子渡航認証システム)の登録申請が必要となります。
GEプログラムで米国への入国手続きが簡素化されて迅速に
グローバルエントリープログラム(GE)の最大の目的は、米国への入国手続きの簡素化と迅速化です。米国へ入国する際のプロセスは他の国と比較すると割と時間がかかり、到着した空港で入国審査のための長蛇の列に並ぶことも少なくありません。
グローバルエントリープログラム(GE)にて事前に承認を得た渡航者は米国の空港に到着した後、ダイレクトに自動キオスク(自動化された審査のためのブース)へ進むことができ、入国審査の列に並ぶ必要はありません。
自動端末機で読み取りが可能なパスポートまたは米国永住者カードを提示し、指紋をスキャナに載せて指紋認証を行うことで税関申告を完了します。税関申告が完了した渡航者には自動キオスクにて取引領収書が発行され、預けた手荷物の受取りへとスムーズかつ迅速に進むことができます。このシステムにより、米国CBP(税関・国境警備局)は入国審査の簡素化と迅速化が実現され、渡航者は入国プロセスの時間短縮化となり、ストレスが軽減されるものとなっております。
グローバルエントリープログラム(GE)は米国CBP(税関・国境警備局)が推奨するTRUSTED TRAVELER制度のプログラムのひとつとして運用されており、登録できる対象者はそれぞれ異なりますが、同様にNEXUS、SENTRI、FASTなどのTRUSTED TRAVELERプログラムがあります。
プログラムのメンバー登録について
グローバルエントリープログラム(GE)による入国手続きをするためにはこのプログラムに事前登録し、メンバーになる必要があります。登録費用は100米ドル、有効期限は5年間となります。その後、指定される空港内の登録センターにてCBP(米国税関・国境取締局)職員との面接を行う必要があります。主な流れは以下の通りとなります。
① |
オンラインで申込書の入力を行い申請し、申請料金100米ドルを支払います。(支払後の払い戻しは不可となります) |
② |
審査の結果、指定された空港内の登録センターにおいて面接を行うための予約確認の連絡がCBP(米国税関・国境警備局)から入ります。 |
③ |
予約した日時に空港内の登録センターにて面接を受けます。その際に、CBP(米国税関・国境警備局)による申請書の審査、身分証明書と資格の確認が行われます。(運転免許証やパスポートなどの身分証明書が必要となります) |
④ |
無事に審査が通り、グローバルエントリープログラムのメンバーとして承認された場合は、CBP(米国税関・国境警備局)の職員が証明写真の撮影と指紋情報の採取を行います。 |
⑤ |
CBP(米国税関・国境警備局)職員によりグローバルエントリープログラムの説明が行われ、承認手続きが終了となります。 |
ESTA(エスタ)申請・アメリカ電子渡航認証システムTOPに戻る
グローバルエントリープログラムの申請対象者
2022年1月現在、日本国籍の方はアメリカの永住権を取得されている方のみが対象となります。
上記の永住権とは主に永住者カード(グリーンカード)を取得されている方を指します。
現在グローバルエントリープログラムに登録できる対象者および対象国は以下の内容となります。
- ・米国に居住する14歳以上の米国市民、米国国籍保有者、米国永住者
- ・米国ビザを所有するメキシコ国籍の方
- ・パナマ国籍の方
- ・イギリス(英国)国籍の方
- ・シンガポール国籍の方
- ・コロンビア国籍の方
- ・ドイツ連邦警察局にて事前に登録をされているドイツ国籍の方
- ・スマートエントリーサービス(SES)プログラムに登録済みの韓国国籍の方
- ・NEXUSに登録済みの方
- ・SENTRIに登録済みの方
グローバルエントリー利用可能な空港 -キオスクが設置されている空港-
2022年1月現在、グローバルエントリーは、米国内 40カ所以上の主要空港で自動キオスク(自動化された審査のためのブース)が利用でき、ストレスのないスムーズな入国が可能となっております。なお、「*」の空港には、グローバルエントリープログラムの登録を行うセンターはございませんのでご注意ください。
- アブダビ国際空港(AUH)* アラブ首長国連邦
- アルバ ・ベアトリクス女王国際空港(AUA)* オランダ領アルバ
- アンカレッジ ・テッドスティーブンス国際空港(ANC)
- インディアナポリス国際空港(IND)*
- ウィニペグ・ジェームス・アームストロング・リチャードソン国際空港(YWG) カナダ
- エドモントン国際空港(YEG) カナダ
- オースティン・オースチンバーグストロム国際空港(AUS)
- オーランド・サンフォード国際空港(SFB)
- オーランドメルボルン国際空港(MLB)*
- オーランド国際空港(MCO)
- オタワ・マクドナルド・カルティエ国際空港(YOW) カナダ
- オレゴン・ポートランド国際空港(PDX)
- オレンジカウンティ・ジョン・ウェイン空港(SNA)*
- オンタリオ国際空港(ONT)*
- カリフォルニア・オークランド国際空港(OAK)*
- カリフォルニア / サンノゼ国際空港(SJC)*
- カルガリー国際空港(YYC) カナダ
- カンザスシティ国際空港(MCI)
- グアム国際空港(GUM) グアム
- グランドバハマ国際空港(FPO)*
- クリーブランド・ホプキンス国際空港(CLE)
- サイパン国際空港(SPN)* 北マリアナ
- サウスウェストフロリダ国際空港(RSW)*
- サウスベンド国際空港(SBN)*
- サクラメント国際空港(SMF)*
- サンアントニオ国際空港(SAT)
- サンディエゴ国際空港(SAN)*
- サンファン・ルイス・ムニョス・マリン国際空港(SJU) プエルトリコ
- サンフランシスコ国際空港(SFO)
- シアトル・タコマ国際空港(SEA)
- シカゴ・オヘア国際空港(ORD)
- シカゴ・ミッドウェイ国際空港(MDW)*
- シャーロット・ダグラス国際空港(CLT)
- シャノン空港(SNN)* アイルランド
- シンシナティ・ノーザンケンタッキー国際空港(CVG)
- ソルトレイクシティ国際空港(SLC)
- ダブリン空港(DUB)* アイルランド
- ダラス / フォートワース国際空港(DFW)
- タンパ国際空港(TPA)
- デトロイト・メトロポリタン空港(DTW)
- デンバー国際空港(DEN)
- トレドエクスプレス空港(TOL)*
- トロント・ピアソン国際空港(YYZ) カナダ
- ナッシュビル国際空港(BNA)
- ナッソー・サー・リンデン・ピンドリング国際空港(NAS) バハマ
- ニューアーク・リバティー国際空港(EWR)
- ニューオーリンズ国際空港(MSY)
- ニューヨーク-スチュワート国際空港(SWF)*
- ニューヨーク・ジョン・F・ケネディ国際空港(JFK)
- ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港(ATL)
- ハートフォード・ブラッドリー国際空港(BDL)
- バーリントン国際空港(BTV)*
- バミューダ国際空港(BDA)*
- ハリファックス・スタンフィールド国際空港(YHZ) カナダ
- バンクーバー国際空港(YVR) カナダ
- ピッツバーグ国際空港(PIT)
- ヒューストン・ホビー国際空港(HOU)
- ヒューストン・ジョージブッシュインターコンチネンタル空港(IAH)
- フィラデルフィア国際空港(PHL)
- フェアバンクス国際空港(FAI)
- フェニックス / スカイハーバー国際空港(PHX)
- フォート ローダーデール / ハリウッド国際空港(FLL)
- プロビデンス・ TFグリーン国際空港(PVD)
- ボストン・ローガン国際空港(BOS)
- ホノルル国際空港(HNL)
- ボルチモア・ワシントン国際サーグッド・マーシャル空港(BWI)
- マイアミ国際空港(MIA)
- ミネアポリス・セント・ポール国際空港(MSP)
- ミルウォーキー・ジェネラル・ミッチェル国際空港(MKE)
- モントリオール・ピエールエリオットトルドー国際空港(YUL) カナダ
- ラスベガス・マッカラン国際空港(LAS)
- ランバートセントルイス国際空港(STL)
- ローリー / ダーラム国際空港(RDU)*
- ロサンゼルス国際空港(LAX)
グローバルエントリープログラムのメリット
① |
事前に入国審査を済ませることにより、到着した空港で入国審査の列に並ばなくてよい |
② |
自動のキオスク端末で登録するため税関申告書の記入が不要となり、入国審査の時間短縮と簡略化ができるため、今後も利用枠の拡大が期待されています。 |
CBP(米国税関・国境取締局)では、グローバルエントリープログラム(GE)の利用対象国や対象者を順次検討し拡大しています。
詳しくはCBPのwebサイト「GLOBAL ENTRY」のページをご確認ください。
更新日 : 2022/01/06