ロサンゼルスの入国審査とESTA(エスタ)申請について解説

スマホでESTA申請はこちら 出発の72時間前までにお願いします
Menu

ロサンゼルスの入国審査とESTA(エスタ)申請について解説

ロサンゼルスの入国審査とESTA(エスタ)申請について解説

アメリカ西海岸最大の都市ロサンゼルスは、日本から飛行機でおよそ10時間。映画の聖地ハリウッド、富豪やセレブが住むビバリーヒルズ、サーファーや海水浴客が集まるビーチサイドの街サンタモニカが有名です。人気のテーマパークやショッピング施設も充実し、人々を魅了し続けています。
世界中から観光客や留学生が訪れるロサンゼルスは、一般旅客が利用する“ロサンゼルス国際空港(Los Angeles International. Airport)”通称LAXのみとなります。同空港はU字型に配置された9つのターミナルで構成され、2022年の利用客数は世界で6番目に多い約6,600万人を記録。2009年より大規模な近代化プロジェクトが行われ、日々新しいエリアがオープンしています。2020年10月には“簡易到着システム”(Simplified Arrival system)の導入により入国審査が簡略化されました。進化を続けるロサンゼルス国際空港の最新入国手続きについて解説します。

ロサンゼルス入国時に必要なもの

アメリカ・ロサンゼルスへの渡航が決まった方は、はじめに下記の3点をご用意ください。

期限が有効な旅券(パスポート)

アメリカ政府は渡航者が入国する際に、原則として滞在期間(アメリカ出国予定日)に加え6か月以上のパスポート残存有効期間を求めています。日本や韓国などSix-Month Club対象国の市民は出国予定日まで有効であれば入国が認められますが、出国が遅れ1日でもパスポートの期限が切れた場合は不法滞在となり不利益につながる恐れがあります。悪天候や航空会社のトラブルなど不測の事態に備え、半年以内に期限が切れる方は各自治体のパスポート申請窓口にて更新手続きを行いましょう。

電子渡航認証ESTA(エスタ)または査証(ビザ)

アメリカへ入国するすべての渡航者は、電子渡航認証ESTA(エスタ)またはビザの取得が必須です。
ESTA(エスタ)は90日以内の観光や短期商用を目的にアメリカへ渡航する方を対象とした電子渡航認証で、ビザに比べ短時間で取得が可能です。正式には“Electronic System for Travel Authorization”(電子渡航認証システム)と表記され、ビザ免除プログラム(VWP:Visa Waiver program)対象国の市民が米国に入国する際に取得が義務付けられています。審査は最長72時間かかるため、渡米が決まり次第申請を済ませましょう。

ビザは入国目的や申請先の米国大使館・総領事館により手続きや必要書類、発給までの期間が異なります。面接予約には時間がかかるため、早めの手続きがお勧めです。
ESTA(エスタ)とビザに関する詳細は「ESTA(エスタ)とは?ビザとの違いについて」をご参照ください。

※ESTA(エスタ)の利用には、Eパスポート(ICチップ搭載パスポート)が必須です。日本では2006年より全てのパスポートがEパスポートとなりましたが、日本以外のパスポートや訂正旅券はICチップが搭載されていない場合があります。パスポートの表紙にICチップ搭載を示すマークの記載があることをご確認ください。

ビザ免除プログラム(VWP:Visa Waiver program)とは

ビザ免除プログラム(VWP)は日本を含む40の対象国市民が、ビザを取得せずにアメリカで最長90日間の滞在が認められる制度です。同プログラムでアメリカへ入国する最大の利点は、報酬を伴わない短期商用や観光目的であればビザ申請せずに渡航できる点です。
アメリカ渡航に関する最新情報は「新型コロナウイルス アメリカ入国制限と対象国の最新情報」をご確認ください。

航空券または乗船券

ESTA(エスタ)を利用し入国する方は、90日以内にアメリカを出国することの証明として復路またはロサンゼルスから他国へ向かう航空券・乗船券の提示が求められる場合があります。Eチケットや印刷した控えを携行しましょう。

ロサンゼルス国際空港到着から入国までの流れ

1. 到着ゲートから入国審査エリアへ移動

降機後は到着(Arrival)の表示に従い、入国審査エリアへ向かいましょう。

2. 入国審査

入国審査エリアでは“Non-resident / Non-US Citizens (非居住者)”と書かれた列へ並び、呼ばれた方はパスポートや入国書類(ビザなど)、航空券を提示してください。入国審査官より顔写真の撮影と指紋の登録、入国目的などの質問への回答が求められます。

※アメリカ入国履歴がある方は指紋登録が省略となる場合があります。
※2023年月5月12日より、新型コロナウイルスの陰性証明書、ワクチン接種完了証明書、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)指定の宣誓書、情報提供書は不要となりました。

3. 荷物を受け取る

入国審査を済ませた方は、”Baggage Claim(荷物受取場)”へ進み預けた荷物を受け取ります。手荷物はベルトコンベアに乗って流れてくるため、搭乗便名が表示されたターンテーブル前で待機しクレームタグを確認のうえ自身の荷物をピックアップしてください。

4. 税関申告

申告対象の物品を所持している場合は税関申告カウンターへ向かい、申告書への記載と税金の納付を行います。対象物品を所持していない場合は申告不要ですが、係員より質問への回答や荷物のX線検査を促される場合があります。その際は係員の指示に従いましょう。

5. 出口へ向かう

入国手続きは以上です。税関ゲートを通って出口へ向かいましょう。

【さらに詳しく解説】2023年ロサンゼルス入国の最新情報

【さらに詳しく解説】2023年ロサンゼルス入国の最新情報

機内を出る際は忘れ物にご注意ください

到着ターミナルは航空会社により異なり、日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)、大韓航空などアメリカ以外の航空会社はトム・ブラッドレー国際ターミナル(ターミナルB)へ到着します。
他国や国内線へ乗り継ぐ方も、到着後は入国審査と預け入れた荷物の受け取りが必要です。機内を出る際は手荷物などの忘れ物に注意し、入国審査エリアへ移動しましょう。トム・ブラッドレー国際ターミナルの入国審査エリアは3階となります。

入国審査の待機中に必要書類の確認を

入国審査エリアはアメリカ市民用のレッドゾーンとそれ以外のグリーンゾーンに分かれ、日本国籍の方は緑色の“Non-resident / Non-US Citizens (非居住者)”と表示された列に並びます。もう一方の“Resident / US Citizens”はアメリカ市民およびグリーンカード所持者の窓口です。降機直後はどちらも長蛇の列となり、順番待ちの時間が生じます。待機時間を使い、速やかに必要書類を提出できるよう準備しましょう。
ESTA(エスタ)やビザを取得済みでも、入国審査官は「認められた目的以外での入国でないか」「ビザが偽物でないか」「認められた期間を超えて滞在しないか」などを確認します。不正や不法滞在を行わない証明として、滞在中のスケジュールや訪問先のリスト、ビザ申請で提出したサポートレターのコピー、復路または他国へ向かうための航空券控えなどを用意し審査に臨むことをお勧めします。
また、税関申告の対象物品を所持している方は、リストのメモを用意しておきましょう。

※2023年5月12日より、新型コロナウイルスの陰性証明書、ワクチン接種完了証明書、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)指定の宣誓書および情報提供書は不要となりました。

入国審査で用意を推奨するもの

パスポートや入国書類(ビザなど)とは別に、入国審査官より下記の提示が求められる場合があります。速やかに出せるよう、荷物に入れず携行しましょう。

  • ビザなしで入国する方は、ESTA(エスタ)渡航認証画面や渡航認証番号の控え、滞在中のスケジュール、滞在するホテルの予約確認書、訪問先のリストなど
  • ビザで入国する方は、ビザ申請で提出したサポートレターのコピーなど
  • 復路または第三国へ向かうための航空券や乗船券の控え
  • 十分な滞在費用の証明(支払い済みのツアー日程表や有効なクレジットカードなど)
  • 税関申告を行う物品のリスト

入国審査ブースで顔画像の撮影

ロサンゼルス国際空港の入国審査は、2020年10月より“簡易到着システム”(Simplified Arrival system)と呼ばれる生体認証での手続きが始まりました。自動入国審査端末“キオスク”(APC)の登録が不要で、入国審査の迅速化が見込まれます。同システムではパスポートの顔写真と入国審査時に撮影する画像をコンピューターと審査官の目で比較し、同一人物であるか判断します。帽子やサングラスを着用している方は審査前に外しておきましょう。
なお、画像による照合ができない場合は従来の審査方式でも手続きが可能です。

簡易到着システム(Simplified Arrival system)とは

渡航者の身元確認を目的として米国税関国境警備局(CBP)が導入した入国審査方式で、顔の生体認証照合システムを利用しています。2014年に導入された自動入国審査端末キオスク(APC)に代わり各空港で導入が進み、ロサンゼルス国際空港では2020年10月より簡易到着システムを稼働。データ化された生体認証情報を活用することで迅速な入国審査が可能です。

指紋登録

顔写真の確認に続き、指紋の登録を行います。審査官より“Finger print”(指紋)と案内されたら、指定された機器の上に指を置きましょう。採取した指紋は入国審査以外の目的に使用されることはありません。なお、アメリカ入国履歴がある渡航者は過去のデータから身元確認が可能なため指紋登録が省略される場合があります。

入国審査の質問は英語で行われます

入国審査では、目的や滞在期間などに関する質問に対し英語での回答が求められます。”Sightseeing?“(観光)や“5days?“(5日間)など審査官が具体的な返答例を提示してくれる場合もあり、その際は”Yes“または”No“と回答しましょう。
下記は一般的な質問例です。

「旅行の目的は?」What is the purpose of your trip?

観光の場合は“Sightseeing.”(サイトシーイング)、出張などの短期商用は“Business.”(ビジネス)と答えましょう。“Work.”(ワーク)は就労とみなされる場合があるため、ESTAや就労以外のビザで入国する際はご注意ください。

「この国に来た回数は?」How many times have you visited this country?

初めての場合は“First time.”(ファーストタイム)、何度が訪問したことがある場合は“I have been here a couple of times.”(アイハブビーンヒァアカプルオブタイムズ)と答えます。

「滞在日数は?」How long are you staying?

3日間の場合は“3days.”(スリーデイズ)、1週間の場合は“One week.”(ワンウィーク)と回答します。

「いつ日本に帰国しますか?」When are you going back to Japan?

帰国予定日を伝えます。英語で日程が伝えられない場合は、復路航空券を提示しましょう。

「何の仕事をしていますか?」What’s your occupation?

会社員の場合は“Office worker.”(オフィスワーカー)、自営業では“Self-employed.”(セルフエンプロイヤード)、主婦は“Housewife.”(ハウスワイフ)、学生は“I’m a student.”(アイムアスチューデント)と答えます。

「どこに滞在しますか?」Where are you going to be staying?

宿泊するホテルの名称や滞在先の住所を伝えます。英語で伝えられない場合は、ホテルの予約確認書など滞在するホテルの情報が記載された書類を提示しましょう。

「税関申告する物品はありますか?」Do you have any goods to declare to customs?

ない場合は“Is not.”(イズノット)、申告する物品がある場合は“I have.”(アイハブ)と答え、対象品目と数量を伝えましょう。

「もう一度お願いします」Once More Please.

質問の意味が分からない場合は、慌てずに聞き返しましょう。同じ意味ですが、カジュアルに聞き返す際は下記も使えます。
Sorry?(ソーリー?)
Excuse me?(エクスキューズミー?)
Pardon?(パードン?)

入国スタンプは廃止

ビザで入国する際の“入国スタンプ”は、手続きの迅速化に伴い廃止されました。これまでスタンプにて入国記録や滞在可能期間を確認できましたが、現在は米国税関国境警備局(CBP)のウェブサイトまたはアプリにて自身の“I-94”記録を確認する必要があります。I-94はアメリカへ入国する外国籍者を対象とした出入国記録情報で、自動で記録されます。I-94が唯一の出入国記録となるため、入国後は自身のI-94を確認し登録情報の誤りに気づいた際はCBPへ修正を依頼しましょう。

預けた荷物のピックアップを忘れずに

乗り継ぐ場合も含め、預け入れた荷物は必ずピックアップしましょう。案内表示で搭乗便名のベルトコンベア(CAROUSEL)番号を確認し、当該のターンテーブルで待機します。荷物が床に置かれている場合もあるため付近も確認し、見つからない場合はスタッフへ尋ねましょう。破損や紛失の際は航空会社に預けた荷物のタグを提示し、保険の申請に必要な書類を受け取ります。

税関申告は正確に

手荷物受取所で全ての荷物をピックアップ後は、パスポートを提示し税関検査場へ移動します。申告の対象物品を所持していない方は緑のラインを通り出口へ向かいましょう。対象物品を所持する方は赤いラインへ進み申告と納税を行います。緑のラインへ進んだ場合でも保安官に検査を求められた方は、赤いラインへ移動し指示に従う必要があります。不正な申告を指摘された際は別室にて詳細なチェックが行われ、違反が確認された場合は高額な罰金が科されるため正確に申告しましょう。

ロサンゼルスを含むアメリカ入国時の免税範囲

酒類:約1リットル(21歳以上に限る)
たばこ:紙巻たばこ200本、葉巻100本、加熱式たばこ個装10個(18歳以上に限る)
土産物:100USドル相当
通貨:1家族あたり1万USドル以内の現金または相当の小切手(有価証券を含む)
アメリカへの持込が禁止されている主な品物:

  • 偽造品
  • キューバ産の葉巻
  • 動植物(生の野菜や果物、種子、球根、生花、昆虫、動物・野生生物のはく製など)
  • 肉製品(米国産以外の肉とハムやソーセージなどの精肉品、米国産以外の肉を使用したカップラーメン、スープ、調味料全般、スナック菓子、乾燥肉など)
    ※肉を含まないチーズや卵を含む加工食品などは持ち込みが認められます。
  • イラン、キューバ、イラク、リビア、北朝鮮、スーダンの輸入品

国内線へ乗り継ぐ場合

ロサンゼルス国際空港を経由しアメリカの他空港へ向かう際は、国内線の航空券を受け取っている方と受け取っていない方で税関検査後の経路が異なります。

国内線の航空券を受け取っている場合

はじめに国内線の搭乗ゲート案内モニターを確認します。トム・ブラッドレー国際線ターミナルと隣接するターミナル4、5へ乗り継ぐ場合は、税関検査場の先右奥にある乗り継ぎ専用保安検査場へ向かいましょう。地下通路と連絡通路を使いゲートを出ずに移動できます。
他のターミナルへ乗り継ぐ場合は、出口を出てターミナル間シャトルバスで移動し保安検査を受けましょう。

国内線の航空券を受け取っていない場合

カウンターでチェックイン手続きが必要なため、ターミナルを問わず出口を出て移動となります。乗り継ぐ航空会社が入っているターミナル到着後は、チェックインカウンターにて航空券の発券と荷物の預け入れを行い保安検査場へ向かいましょう。

到着ロビー(出口)からはバスやタクシーで移動

税関ゲートの先は到着ロビーとなり、正面に出口が見えます。ターミナルを出ると乗り継ぎのためのターミナル間シャトルバスやホテルの送迎バス、タクシーなどの停留所があります。ロサンゼルス国際空港は電車や地下鉄の乗り入れがないため、市街中心部または最寄りの地下鉄の駅へはバス、タクシー、ライドシェア(配車アプリ)などを利用し移動することになります。

ロサンゼルス国際空港から市街地への移動手段

利用する交通機関により料金や所要時間が異なるため、事前に移動手段を把握しておきましょう。
ロサンゼルスはバス、鉄道、地下鉄などの公共交通網が発達し、旅行者や市民の足として広く利用されています。事前に交通系ICカード“タップカード(Tap card)”またはアプリに運賃をチャージしておくことで、必要区間の乗車券を都度購入せずに利用可能です。タップカードは提携するコンビニや薬局、駅の券売機などで、アプリはApp StoreまたはGoogle Playより入手できます。
タクシーやライドシェアを利用する際は、はじめに乗り場となる“LAX-it”へ移動する必要があります。到着ロビー出口にある“LAX-it”の案内表示に従い進みましょう。トム・ブラッドレー国際線ターミナルからLAX-itまではシャトルバスで約10分、徒歩では20分ほどです。

Fly Awayバス
(ユニオン駅までの直行バス)
時間:約40分~60分 ※交通渋滞により時間がかかる場合があります
料金:9.75ドル
バス+地下鉄 時間:約90分
料金:1.75ドル
ホテルまでの送迎バス 時間:約40分~60分 ※交通渋滞により時間がかかる場合があります
料金:プランにより異なります
レンタカー 時間:約40分~60分 ※交通渋滞により時間がかかる場合があります
料金:プランにより異なります
タクシー 時間:約40分~60分 ※交通渋滞により時間がかかる場合があります
料金:50ドルの均一料金(空港使用料4ドル含む) ※運賃の15%~20%相当のチップが必要です
ライドシェア(配車アプリ) 時間:約40分~60分 ※交通渋滞により時間がかかる場合があります
料金:40ドル~50ドル ※チップは任意です

ライドシェアを利用する際の注意点
“Uber(ウーバー)”や“Lyft(リフト)”などのライドシェアを利用する際は、持参したスーツケースの大きさと数量に注意が必要です。乗車人数が4人以内のグループでも、荷物が多い場合は積載できない場合があります。その際は、最大6人まで乗車可能な“UberXL(ウーバーエックスエル)”や“Lyft XL(リフトエックスエル)”を利用しましょう。

ロサンゼルスの入国措置に関する詳細は「アメリカの新型コロナウイルスと入国に関する最新情報」をご確認ください。

スマホでESTA申請はこちら 出発の72時間前までにお願いします

更新日 : 2023/12/26