アメリカ連邦最高裁が情報漏えい 未公表の裁判文書を誤ってウェブサイトに掲載

スマホでESTA申請はこちら 出発の72時間前までにお願いします
Menu

アメリカ連邦最高裁が情報漏えい 未公表の裁判文書を誤ってウェブサイトに掲載

  • アイダホ州
  • アメリカ
  • 中絶規制
  • 大統領選挙
  • 連邦最高裁

更新日 : 配信日 :

【アメリカ渡航の最新情報はこちら】

アメリカ連邦最高裁判所は26日、未公表の裁判に関する内容を誤ってウェブサイトに投稿し関係者から批判を浴びています。現在は削除されましたが、重要な文書が投稿された事例を受けて最高裁は謝罪を表明。内容はアイダホ州における人口妊娠中絶をめぐる裁判の一部で、流出した文書はすでにアメリカの各有力紙に掲載され市民からは疑念の声が上がっています。
連邦最高裁の広報担当は、「不注意により重要な裁判記録をウェブサイトに投稿してしまいました。裁判の内容は現時点で未公開ですが、関係者と協議し近日中に公開する予定です」とコメント。過失を認め、再発防止に努めると述べました。
人口妊娠中絶をめぐる問題は11月の大統領選挙における争点のひとつで、アイダホ州では原則として中絶手術が禁止されています。一方で連邦政府は例外を認めており、母体に危険が及んだ場合は緊急手術を容認する判決を過去に下しました。漏えいした文書は最終判決ではありませんが、中絶規制に関し反対6・賛成3でアイダホ州側の上訴棄却を示しています。文書は主にエレナ・ケーガン判事が執筆し、一部をソニア・ソトマイヨール判事とケタンジ・ブラウン・ジャクソン判事が担当したと説明。意見書には「州裁判所の決定によって女性の健康が害される恐れがある。アイダホ市民は必要な手術を受ける権利があり、母子を守るために中絶規制を今一度考えるべきだ」と記載されています。地方裁判所の判事も同意を表明し、州法の改定に向けて協議を進める方針です。アメリカでは一昨年から中絶をめぐる論争がエスカレートし、一部市民の間で意見の対立が激しさを増しています。
原則として、人口妊娠中絶手術が禁止されている州は以下の通りです。(2024年6月現在)

人口妊娠中絶手術が禁止されている州

アラバマ州、アーカンソー州、ミシシッピ州、オクラホマ州、テキサス州、アイダホ州、ミズーリ州、サウスダコタ州、ユタ州、ケンタッキー州、ノースダコタ州、テネシー州、ワイオミング州、ルイジアナ州、ジョージア州

参考元:BloombergCBS NEWSAXIOS