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4月7日、コロラド州デンバー国際空港を出発したサウスウエスト航空機のエンジンカバーが外れる事故が発生。外れた部品は翼のフラップに直撃し機材に破損が生じたため、同機は空港へ引き返し緊急着陸しました。機内には乗客135人とスタッフ6人が搭乗していましたが、負傷者は報告されていません。事故を起こした旅客機はボーイング社の737-800型機で、FAA(アメリカ連邦航空局)は詳しい原因を調べています。
当該の旅客機は7日午前7時49分、目的地のテキサス州ヒューストンへ向けて出発。高度3,140メートルに到達した時点で異変に気づいた乗務員が管制塔へ緊急事態を報告し、8時15分にデンバー国際空港へ着陸しました。その後、乗客は別のサウスウエスト便に乗り換えてヒューストンのジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港に約3時間遅れで到着。同機は2015年5月に安全な運航許可に必要な耐空証明を取得し、同年6月より就航しましたがこれまで大きなトラブルはありません。
サウスウエスト航空側は「部品の欠落と遅延について、心よりお詫び申し上げます。部品欠落の原因を早急に調べた上で保守整備を徹底し、乗客の安全を最優先に考えて最適な運航に努めたい」とコメント。ボーイング社の航空機は今年1月から複数の部品トラブルが報告されており、FAAや利用客から厳しい目が向けられています。
相次ぐトラブルを受けて、ボーイング社は最新の主力小型機「737MAX」の生産を減少させると発表。FAAによる検査基準が厳格化されたことや、従来の製造過程を根本的に見直すため生産数の調整に入りました。今年1月にはアラスカ航空へ納入した同機が、離陸直後に上空で破損する事故が発生。風圧により機体の窓や非常口のドアが破損し地上に落下しましたが、乗客を含めて重症者はいませんでした。最新モデルの「737MAX」と7日に事故を起こした「737-800」は、いずれも米仏の合弁会社「CFM56」のエンジンを使用。FAAはエンジンカバーが外れた原因を詳しく調べていますが、場合によりCFM56側に対し生産数の引き下げ要請を行うと予想されます。
ボーイング社によるトラブルと生産数の減少は航空業界全体に波紋を広げており、同社のブライアン・ウエストCFO(最高財務責任者)は品質向上と信頼醸成に向けて抜本的な対策を講じると説明。こうした中、アメリカの航空各社は減便や他社が製造した航空機を借りるなど様々な対応に追われています。
更新日 : 2024年4月29日
更新日 : 2024年4月27日
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