アメリカのアラスカ航空機が離陸直後に破損し緊急着陸 乗客ら180人は全員無事

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アメリカのアラスカ航空機が離陸直後に破損し緊急着陸 乗客ら180人は全員無事

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現地時間の5日午後5時、オレゴン州ポートランドからカリフォルニア州オンタリオへ向かうアラスカ航空1282便が離陸直後に上空で破損する事故が発生。窓や機体の一部が吹き飛び、乗客乗員180人を乗せた同機はポートランド空港へ引き返し離陸から20分後に緊急着陸しました。この事故で数名の乗客が軽症を負いましたが、重症者はいません。着陸後に調査を行ったFAA(連邦航空局)は機内の気圧を一定に保つ与圧システムに問題があったとの見解を示し、同型機“ボーイング737MAX9”の運航停止を命じました。
緊急検査のため運航停止の対象となる機体は、アメリカの航空会社が保有または米国領空を飛行する同型の171機です。737MAXシリーズは2018年と2019年にインドネシアなどで墜落事故を起こし、全機の点検を行うため世界で運航が停止されていました。搭乗者が撮影した画像では機体左側の窓や周辺の壁が風圧により破壊され、非常口のドアも落下した形跡がみられます。事故を起こした機体は昨年10月にボーイング社から引き渡されたばかりで、同社はFAAによる指示を仰ぎ速やかに原因の調査を行うと説明。アラスカ航空は保有する65機の同機種について、「安全が保証されるまで運航を停止し調査に協力する」と述べました。運航停止によるダイヤの乱れは、1月10日以降まで続くと予想されます。

事故機と同型のボーイング737MAXは運航停止処分 アメリカ航空局が命令

事故から一夜明けた6日、FAA(連邦航空局)は会見を開き当該機の“ボーイング737MAX9”について言及。機体の破損状態を鑑みて、同型機を保有する全ての航空会社に改めて運航停止を命令しました。
FAAは今回の事故について、「アラスカ航空1282便は離陸から数分後の1万6,000フィート(約4,900メートル)に到達したところ、機内スタッフが与圧の異常に気付きました。機長はすぐに管制塔へ機内の減圧状況を説明し、緊急事態を宣言。乗客の安全を優先した上で空港へ引き返しましたが、着陸した機材は壁がはがれ落ち、天井からは緊急用の酸素マスクが垂れ下がるなど惨憺(さんたん)たる状態でした」と状況を説明しました。
また、世界で最も多く同型機を保有するユナイテッド航空は、当面のあいだ他の機種に切り替えて運航すると発表。最優先で検査を行うとし、安全な旅客サービスの提供を強調しました。検査は1機あたり4~8時間かかり、アメリカ国内の航空会社は6日より同機種の一斉点検を行っています。

参考元:Cable News NetworkBloombergThe Associated PressCBS NEWS