カナダの山火事がアメリカにも影響 ニューヨークに続きシカゴでも大気汚染警報が発令

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カナダの山火事がアメリカにも影響 ニューヨークに続きシカゴでも大気汚染警報が発令

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カナダで発生した山火事による大量の煙で、アメリカ中西部は27日に大気汚染警告を発令。焦げた臭いと煙があたりに滞留し、シカゴの大気質は過去最悪の水準を観測しました。カナダと国境を接する五大湖や北東部、南部ケンタッキー州まで広がる煙害は、風向き次第でさらに悪化する見通しです。被害が深刻なシカゴ中心部の保育施設では子どもたちの外出を禁止し、サマープログラムを開催中の学校では屋内での授業に変更しました。
NWS(アメリカ国立気象局)によると、26日にはウィスコンシン、ミシガン、インディアナの各州で大気汚染注意報を発令。シカゴとデトロイト、ミルウォーキーの大気質は「健康を害するレベル」と過去最悪の水準を観測しました。ミネソタ州では27日から28日夜まで広い範囲で23回も大気汚染注意報が発令され、ミネアポリスとセントポールの高層ビルは煙で霞み(かすみ)見えない状態が続いています。
スイスの大気質技術企業”IQAir社”の調査では、シカゴの大気質指数は27日正午までに209に達し、ウィスコンシン州グリーンベイで175 、ミシガン州グランドラピッズでは255まで上昇。一般的に指数が100を超えた場合、呼吸器に疾患がある市民に対し予防措置を講じるよう警告されます。アメリカ保健当局は今月初めにニューヨークで400人以上が健康被害を訴えた水準よりも低いと述べる一方、「子どもや高齢者、呼吸器疾患のある方は屋外での活動を控えてください」と要請しました。また、ニューヨーク州のホチョル知事は市民にマスクを配布すると発表しましたが、今月初めにも100万枚ものN95マスクを無料で提供したばかりです。
カナダでは現在も各地で森林火災が続いており、25日には新たに53件の山火事が発生。アルバータ州で23件、オンタリオとケベック州で8件、さらに26日はカナダで27件の火災が報告され、うち16件はブリティッシュコロンビア州が火元となっています。カナダ省庁間森林消防センターは史上最悪の事態と述べ、今シーズンに記録された約3,000件の火災のうち500件近くが未だ燃え続けていると説明。この火災により、アメリカのサウスカロライナ州とほぼ同じ面積の770万ヘクタールにおよぶ森林がすでに消失し、過去最大の火災被害とされる1995年の710万ヘクタールを超えました。
カナダは例年6~8月にかけて森林火災が相次ぐ傾向にあり、今後も頻発する恐れがあるとして各州政府は市民や渡航者に警戒をよびかけています。

参考元:NBC NEWSBBC NEWSIQAir