トランプ氏が「口止め料」をめぐる初公判に出廷 「アメリカ政府の選挙妨害」と主張

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トランプ氏が「口止め料」をめぐる初公判に出廷 「アメリカ政府の選挙妨害」と主張

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元女優との不倫に関する口止め料をめぐりトランプ前大統領が業務記録を改ざんした問題で、同氏は15日にニューヨークの裁判所に出廷。午前9時半ごろ裁判所に集まった報道陣に対し、「この裁判は私に対する政治的な迫害であり選挙妨害だ。このようなナンセンスな出来事はかつて誰も経験したことがない。私はこの戦いに決して屈しない」と厳しい表情で述べ法廷へ入りました。
アメリカ大統領経験者では初の刑事事件の被告となったトランプ氏は、2016年に行われた大統領選挙の前に不倫の口止め料に関する支払いで帳簿などの記録を改ざんした罪に問われています。
トランプ氏はあわせて4つの事件で起訴され91の罪に問われていますが、いずれも一貫して無実を主張。選挙妨害を目的とした「司法権の乱用」と反発し、初公判の延期を繰り返し求めてきました。今回の初公判は市民から12人の陪審員が選出され、現時点で7人の候補が決定。2回目の裁判は16日に行われ、3回目の公判は18日に開かれる見通しです。陪審員の選出を含めて評決にはおよそ2か月かかる見込みで、大統領選挙の党代表候補を決定する7月までに裁判の影響が色濃く反映されると予想されます。
初公判の終了後に報道陣の前に姿を見せたトランプ氏は、「今回の裁判は政治的な魔女狩りだ。私は本来行うべき選挙活動ができない状況にある。これは民主党の策略で、正しいやり方ではない」とバイデン政権を批判しました。また、法律の専門家は「トランプ氏がこの裁判で有罪となった場合、最大禁固4年が科される公算が高い」と指摘。無罪を主張しているトランプ氏は裁判に多くの時間や資金を割くことになり、11月の大統領選挙を前に法廷での発言が注目されます。
現時点でトランプ氏が刑事告訴されている4つの罪状は以下の通りです。

  • 大統領選挙の結果をゆがめ国家を欺いた罪(米国政府への詐取)
  • 選挙結果を確定する議会の手続きを妨害した罪(公的手続きに対する妨害)
  • 各州の選挙人選出に関する手続きを妨害した罪(反乱の扇動と支援)
  • 公民権で保障された開票後の集計結果を否定し妨害した罪(虚偽の証言と共謀)

4つの罪について連邦大陪審は起訴状で、「トランプ氏は大統領選で敗北したにも関わらず、権力の座に留まる決意をしていた」と違反行為を宣告。過去の弁護士など6人の側近はトランプ氏との共謀を認めていますが、検察側は無罪を主張する同氏に厳しい捜査を行っています。

参考元:BloombergCable News Network