アメリカ軍が撃墜した中国の偵察用気球からセンサーなど重要な電子機器を発見

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アメリカ軍が撃墜した中国の偵察用気球からセンサーなど重要な電子機器を発見

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アメリカ軍は13日、南部サウスカロライナ州沖で4日に撃墜した中国の偵察用気球(スパイバルーン)について言及。情報収集に使用されたとみられるセンサーや電子機器など重要な証拠を発見し、撃墜した破片の大半を回収したと説明しました。
スパイバルーンはバイデン大統領が撃墜を命じるまで、1週間にわたりアメリカとカナダの領空を飛行。中国側はアメリカが主張する「偵察用」を否定していますが、米中対立の新たな火種となっています。
一方、オースティン国防長官は同日に行われたNATO(北大西洋条約機構)の会合で訪れたブリュッセルで会見を開催。「飛行物体が軍事的脅威を与えることはないと国民に伝えたい。しかし、民間航空機に危険を及ぼし、機密性が高い情報の漏えいにつながる恐れもある」と述べました。また、10日以降にアメリカ軍が撃墜した3つの飛行物体について、未だすべての破片を回収出来ていないと説明。10日はアラスカ州沖、11日はカナダ北部のユーコン準州、12日にはミシガン州付近のヒューロン湖上空で飛行物体が撃ち落とされました。

「撃墜した3つの飛行物体は無害の可能性」アメリカ情報機関が見解を発表

NSC(米国家安全保障会議)のカービー戦略広報担当調整官は14日、北米で撃墜した3つの飛行物体に関する声明を発表。「研究機関の気象観測用など、実害のない飛行体であった可能性が高い」と述べました。現在も飛行物体の解析を進めており、軍の情報機関と連携し詳しく調べるとしています。
カービー氏は会見で、「情報収集を目的としたセンサーなど、実害を及ぼす具体的な機器は発見されていない」と説明。破片から中国を含む他国での製造を示すものは見つかっていないと述べ、気象観測などを目的とした無害の飛行物体であるとの見方を示しました。
無害と想定される3つの飛行物体を撃墜した事例は以下の通りです。
2月10日:9日夜にアラスカ州上空で発見され、翌日の午後1時45分に同州上空で飛行物体を撃墜。現在も破片の回収を行っていますが、悪天候が続き作業は難航しています。
2月11日:カナダ領空を侵犯した飛行物体を、アメリカとの防衛組織NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)の軍用機が北西部ユーコン準州上空で撃墜。詳細は「アラスカ上空に再び飛行物体が侵入しアメリカ空軍が撃墜 政府は詳細を明かさず」をご確認ください。
2月12日:カナダ国境に近いヒューロン湖上空で飛行物体を撃墜。政府側はこれまでよりも小型で紐が取り付けられ、八角形の構造と説明しました。詳細は「アメリカ軍用機が12日に飛行物体を撃墜 相次ぐ領空侵犯に各国からも懸念」をご確認ください。

参考元:BBC NEWS