アラスカ上空に再び飛行物体が侵入しアメリカ空軍が撃墜 政府は詳細を明かさず

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アラスカ上空に再び飛行物体が侵入しアメリカ空軍が撃墜 政府は詳細を明かさず

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NSC(米国国家安全保障会議)のカービー戦略広報調整官は10日に会見を行い、アラスカ州で一般航空路のはるか上空を飛行する物体を確認したと報告。民間機に危険がおよぶ恐れがあると判断し、バイデン大統領の命令を受けてアメリカ空軍機が撃墜したと発表しました。アラスカ州の米国領空には先月28日にも中国の偵察用気球(スパイバルーン)が侵入し、2月4日に東部サウスカロライナ州沖の上空で撃墜した事案が発生。記者団が今回の飛行物体に関する形状などを質問したところ、カービー氏は調査中として明言を避けました。
当該の飛行物体は9日夜アラスカ上空で発見し、高度4万フィート(約1万2,000メートル)を時速30~40キロで北上していたと報告。国防総省のライダー報道官は、「アラスカ州エルメンドルフ空軍基地からF22戦闘機が緊急出動し、10日午後1時45分にミサイルで飛行物体を撃墜した。操縦機能や人が乗っていた形跡は無く、4日に撃墜した中国のスパイバルーンと比べ小さい」と説明しました。物体はアラスカ州北東部近くの凍結した海上に落下し米北方軍が破片を回収していますが、天候不良のため作業は難航しています。
また、ホワイトハウスは「スパイバルーンは交信の傍受機能を備え、中国本土からの遠隔操作で高度上空を移動する。すでに同様の気球が5大陸40か国以上で確認されているが、全て中国軍による偵察の一環だ」との見方を示しています。

カナダ領空でも飛行物体を確認 11日にトルドー首相が撃墜を命令

11日にはアメリカと国境を接するカナダ上空でも、同様の飛行物体が確認されました。カナダのトルドー首相は同日、領空を侵犯した飛行物体の撃墜を命令。アメリカとの防衛組織NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)の軍用機が出動し、カナダ北西部のユーコン準州上空で撃墜したと発表しました。カナダ軍が破片を回収し、搭載機能を詳しく調べるとしています。形状など詳細は明らかにしていませんが、アラスカ州の米国領空で発見された物体と同様の仕様であったとみられます。
トルドー氏はこの事態を重く受け止め、バイデン大統領と電話で緊急会談を開催。両国で調査結果を共有し、近日中に対策協議を行う方針です。

参考元:BBC NEWS(U.S.)BBC NEWS(Canada)