「イスラエルの攻撃にアメリカは関与せず」 イランへの報復に各国が懸念

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「イスラエルの攻撃にアメリカは関与せず」 イランへの報復に各国が懸念

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イスラエル軍は19日、度重なる攻撃に対抗すべくイランへ報復措置を行ったと発表。最大の後ろ盾であるアメリカの制止を振り切ってイランを攻撃したことで、各国首脳から「極めて独断的」との批判が高まっています。また、同日にイタリアのG7(主要7カ国)外相会合閉幕後に会見を開いたアメリカのブリンケン国務長官は、「米国はイスラエルのいかなる攻撃作戦にも関与していない」とコメント。アメリカ政府は攻撃直前に通告を受けましたが制止せず、沈黙を貫いています。アメリカはイスラエルに対し繰り返し民間人を巻き込む攻撃の自粛を求めてきましたが、事態の鎮静化は見られません。イスラエルのネタヤニフ首相はバイデン大統領の警告に反論し、各国が求める停戦に向けた動きは一段と遠い状況になりました。バイデン政権は19日の報復措置に関する指摘を控えイスラエルとの緊張を緩和したい考えですが、ネタニヤフ氏の強い思惑にどこまで懐柔できるかが焦点となります。
イランとイスラエルは事態の鎮静化に向けた動きについて同意している一方、報復に対する「応酬の連鎖」は両軍の間で活発化しています。こうした中、アメリカのオースティン国防長官はイスラエルのガラント国防相と電話会談を開催。しかし、米国防総省側の声明は「地域の安定への取り組みのほか、パレスチナ自治区ガザ地区の最新情勢、人道支援を加速させるための方策について話し合った」と述べ、「今回の報復措置について敢えて触れなかった」と説明しました。さらに、ホワイトハウスのジャンピエール大統領報道官も19日の会見で「国民がイスラエルの攻撃について関心があることは理解しているが、現時点で話すことは何もない」とコメント。外交や安全保障について説明するカービー大統領補佐官もこの日は会見を欠席し、アメリカ政府は徹底してイスラエル紛争の行方について沈黙を貫く考えを示しています。

ネタニヤフ氏「アメリカ政府の制裁を恐れず全力で闘う」

イスラエルのネタニヤフ首相は21日、アメリカ政府が近くイスラエル軍の過激部隊に制裁を科す方針との報告を受けて「恐れずに全力で闘う」とコメント。アメリカ側の警告を退け、正当性を主張し改めて闘いに臨む方針を強調しました。イスラエル軍の過激部隊「ネツァ・イェフダ」は、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で複数の民間人を殺害し、アメリカ財務省は人道支援に反する行為として同部隊に制裁を科すと表明。しかし、この動きにイスラエル戦時内閣メンバーのガンツ前国防相は強く反対し、「アメリカ財務省および国務省に制裁基準の再考を求める」と要請しました。

参考元:BBC NEWSREUTERSBloomberg