アメリカ・カナダ国境で車が爆発し2人が死亡　FBIは「テロの疑いはない」と発表

【アメリカ国内の新型コロナウイルス最新情報はこちら】

• アメリカ入国制限と対象国の最新情報

現地時間の22日午前11時半ごろ、アメリカとカナダの国境を結ぶレインボーブリッジで1台の車両が爆発する事件が発生。乗車していた夫婦2人が死亡しテロ行為が疑われましたが、捜査を担当したFBIは数時間後に「事件性はない」と発表しました。事故現場は観光名所として知られるナイアガラの滝(Niagara Falls)付近で、国境検問所を管理するCBP(アメリカ合衆国税関・国境警備局)は直ぐに4つの橋を封鎖。ニューヨーク州西部とカナダ・オンタリオ州を結ぶ他3つの橋は封鎖が解除されましたが、レインボーブリッジは現在も一部通行止めとなっています。また、事故現場に近いバッファロー・ナイアガラ国際空港は通行する全ての車両を検問し、利用者に対し追加のセキュリティチェックを義務付けました。
アメリカは11月23日が感謝祭(Thanksgiving Day)のため、一年で最も多くの市民が移動する時期に起こった事故は交通に大きな影響を与えています。
事故の捜査を行ったFBI(米国連邦捜査局)とカナダ連邦警察は22日夜に会見を開き、「あらゆる点を検証した結果テロではない」と発表。死亡した夫婦2人はカナダのトロントで開催されるコンサート会場へ向かう途中で、大幅な速度超過が事故につながったと述べました。捜査当局は詳細をバイデン大統領とホワイトハウスへ報告し、原因についてさらに詳しく調べる方針です。一方、カナダのトルドー首相も事故の調査結果を受けて声明を発表。「アメリカとの国境封鎖は解除されたが、今回の事態を深刻に受け止めている」と述べ各地に警備の強化を指示しました。
事故現場のレインボーブリッジは1941年に開通し、全長は439メートル。アメリカとカナダの国境をまたぐ4つの橋の中で最も距離が短く、1日あたり6,000台以上の車両が通過しています。

参考元：The Associated Press・Cable News Network・CBS NEWS