共和党下院議長が新たな「つなぎ予算案」を提示 アメリカ政府機関の閉鎖回避を意識

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共和党下院議長が新たな「つなぎ予算案」を提示 アメリカ政府機関の閉鎖回避を意識

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ジョンソン下院議長(野党・共和党)は11日、今月17日に期限となる「つなぎ予算案」の代替策を発表。提起した新たな予算案は2段階に分類され、歳出期限を来年1月19日と2月2日に分ける方針を示しました。退役軍人省・エネルギー省・農務省・運輸省・住宅都市開発省の予算は来年1月19日までとし、その他は2月2日を期日に資金を確保すると説明。ジョンソン氏の新たな予算案にはバイデン政権(与党・民主党)が推し進めるウクライナやイスラエルへの支援が含まれていないため、上下両院で反対派が交渉に応じず審議の難航が予想されます。
ジョンソン氏はX(旧ツイッター)で2段階のつなぎ予算案に関し、「議会下院の審議において、共和党が最適なポジションを獲得するために考案した有効な施策である」と主張。しかし、共和党の保守強硬派が求める大幅な予算削減が含まれていないため、同派議員からは早くも「断固として反対する」と厳しい声が上がっています。つなぎ予算案の期日が迫るなか、下院議事運営委員会は13日より公聴会を開き採決を行う意向を表明。17日までに上下両院を通過しバイデン大統領の署名を経て成立しなければ、18日から一部政府機関の閉鎖は免れません。現行のつなぎ予算はマッカーシー前下院議長(共和党)の懸命な呼びかけにより期限直前に可決されましたが、これに対し十数名の強硬派が激しく反発。共和党は結束力が失われ、両党の調整役であるマッカーシー議長を解任に追い込む稀な事態が起こりました。党内の内紛はその後3週間あまり続き、アメリカ史上初となる下院議長の長期不在にホワイトハウスは共和党幹部らを厳しく叱責。トランプ元大統領の推薦を受けて任命されたジョンソン下院議長にとって新たな予算成立は大きな正念場となり、これまで培った手腕と求心力が試されます。
一連の動きを受けたホワイトハウスのジャンピエール報道官は声明で、「共和党の下院議員は限られた時間を最大限に活用し、政府機関の閉鎖回避に向けて協力する必要がある」と指摘。市民生活の安定を念頭に置き、超党派として予算案の採決に取り組むべきとの考えを強調しました。
また、国際的な格付けを行う“ムーディーズ・インベスターズ・サービス”は10日、財政の健全性や政治的な分断を理由にアメリカの信用ランクを1段階引き下げたと発表。予算案の可決に向けた議会の対応は、国内だけでなく各国の中央銀行やアナリストからも注目されています。

参考元:BloombergPBS News HourCable News NetworkNew York Daily News