「バイデン氏の機密文書持ち出しは不起訴」 アメリカ検察局の判断に賛否

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「バイデン氏の機密文書持ち出しは不起訴」 アメリカ検察局の判断に賛否

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現地時間の16日、バイデン大統領の個人事務所や私邸から機密文書が相次いで見つかった問題で、捜査を指揮するロバート・ハー特別検察官は起訴しない方針を発表。来年11月に行われる大統領選で再選を狙うバイデン氏(民主党)にとって朗報となりましたが、同じ案件で起訴され返り咲きを目指すトランプ前大統領(共和党)との差が歴然となりました。この判断にトランプ陣営と支持派のMAGA(Make America Great Again)活動家らは強い反発を示し、バイデン氏の追訴免除は違法な“ダブルスタンダード”(二重基準)であるとして検察側を訴える方針です。ハー氏は年末までに大統領の捜査に関する報告書をまとめる方針で、訴追の理由は明らかにしていません。
特別検察局はおよそ1年間にわたり、バイデン氏と側近らによって持ち出された機密文書について捜査を進めてきました。機密文書はオバマ前大統領政権下で副大統領を務めていた時代のもので、首都ワシントンにあるバイデン氏の事務所とデラウェア州ウィルミントンの自宅で発見されています。同様にトランプ前大統領もホワイトハウスを去る前、フロリダ州パームビーチの邸宅“マール・ア・ラーゴ”に機密文書を保管。邸内の地下室やバスルームから大量の機密資料が見つかり、今年6月には37件の罪でFBI(連邦捜査局)に刑事起訴されました。トランプ氏は一貫して不正行為を否定しており、国立公文図書館への協力を拒否。一方のバイデン氏は発見当初から全面的に協力し、10月には少なくとも2回にわたり捜査関係者と面談を行っています。こうした違いからFBIの態勢も対照的となり、機密文書の返却を拒むトランプ氏への捜査は一層厳しいものとなりました。
1980年代にレーガン元大統領の出馬から現れたMAGA活動家はトランプ氏を全面的に支持しており、今回バイデン氏が起訴を免れた報道に対し「アメリカの権力と正義は腐敗している」と厳しく批判しています。また、一連の報告を受けた共和党のモニカ・クロウリー元財務次官補は、「決して驚くべき事案ではないが、偏見を解決しなければ我が国は滅びるだろう」とコメント。トランプ氏の報道官リズ・ハリントン氏もX(旧ツイッター)で検察側に苦言を呈し、マーシャ・ブラックバーン共和党上院議員は「大統領とトランプ氏に対する圧力の違いは容認の範疇を超えている」と怒りをあらわにしました。

参考元:NewsweekCable News NetworkNew York Daily News