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アメリカのオースティン国防長官は12日、シリア東部で占拠するIRGC(イラン革命防衛隊)の関連施設を爆破したと発表しました。IRCGはイランが支援する武装組織で、シリアとイラクに駐留するアメリカ軍に対し46回もの砲撃を遂行。アメリカ軍の負傷者は56人に上り、これまでの攻撃に対する報復措置としてバイデン大統領が国防長官に攻撃命令を下しました。米軍によるイラン軍関連施設の攻撃は10月26日と11月8日に続き、今回で3度目となります。
オースティン氏は会見で「現地時間の12日深夜、イラク東部デリゾール州マヤディン地区とアルブ・カマル地区にあるIRGCの訓練所と潜伏施設を攻撃した。施設では武装組織による様々な訓練が行われ、今回の爆撃により少なくとも8人のイラン戦闘員の死亡を確認したが、今後は相手からの報復も考慮しなければならない」と説明。IRGCの攻撃は10月17日から始まり、イラン側はイスラエル軍を支持するアメリカへの対抗手段と主張しています。イランは12年に及ぶ内戦において、アサド大統領を支援するためシリアに数百人規模の軍隊を派遣。また、シリア軍と共闘するヒズボラなど数千人のシーア派イスラム市民兵に武器を与えて訓練を行い、多額の軍事資金を提供してきました。
過激化するイランの攻撃に対しオースティン氏は、「パレスチナ自治区ガザで頻発しているイスラエル軍の空爆とアメリカ政府は無関係であり、我々がシリアとイラクで展開する行動は完全に別の自衛策である」とコメント。中東における米軍の駐留は同盟国の支援策として不可欠であり、戦闘の沈静化を目的に代理を通じてイラン側と交渉を進める方針を示しています。また、「アメリカはイスラエルとハマスの紛争激化を望んでいない」と強調。バイデン大統領は先月26日にイランの最高指導者ハメネイ師に直接メッセージを送り、シリアに駐留する米軍への攻撃を止めなければ厳しい報復を行うと警告していました。
更新日 : 2024年5月18日
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