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ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は9日に会見を開き、イスラエル軍が侵攻を続けるパレスチナ自治区ガザにおいて1日4時間の戦闘休止に合意したと発表。対象地域は現時点で北部のみとなり、同日より戦闘休止の3時間前に住民へ避難を促すとしています。記者団から休止期間について尋ねられたカービー氏は、「イスラエル軍に聞くべき質問だ」と返答し明言を避けました。
アメリカ政府はかねてからガザ地区住民を危険の少ない地域へ避難させる「人道回廊」の設置をイスラエル側へ要請しており、増え続ける民間人の犠牲者を抑止すべきと提言。これに対しイスラエル政府は敵対するハマスの勢力が強まり自国の軍事力が弱体化するとして難色を示してきましたが、米国側が提起した一定の条件で人道回廊の設置と戦闘休止に応じたとみられます。
イスラエル軍は先週から数日にわたり、ガザ北部で1日4~5時間の戦闘休止を実施。住民らをエジプト国境に近い南部へ退避するよう誘導してきました。こうした取り組みをバイデン大統領は評価し、人道支援を目的として合意に応じたイスラエルへ感謝の意を表明。今後はガザ地区沿岸部に2つの退避ルートが設けられ、アメリカ政府は支援物資の供給拡大と人質解放に向けて確実な突破口を開くと説明しています。また、現在は1日あたりトラック約100台分の物資がガザ地区に届いていますが、近日中に150台以上の搬入を可能にする計画を示しました。
今回の戦闘休止についてカービー氏は、「バイデン大統領とブリンケン国務長官が協議や電話会談を重ねた結果」とコメント。正しい方向への一歩を踏み出したと述べ、首脳らの功績を称えました。一方、イスラエルのネタニヤフ首相は、「ハマスの壊滅を目指す方針に変わりはない」との考えを強調。政府軍とハマスとの衝突で双方の死者は1万2,000人を超え、およそ240人に及ぶ人質解放と停戦に向けた国際的な仲裁が求められます。
更新日 : 2024年5月18日
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