アメリカ・バイデン大統領の一般教書演説に称賛の声 超党派に協力を呼びかけ

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アメリカ・バイデン大統領の一般教書演説に称賛の声 超党派に協力を呼びかけ

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バイデン大統領は7日の連邦議会で一般教書演説を行い、野党(共和党)議員らに現政権が進める経済対策の支援を要請。上下院で与野党の多数派が異なる「ねじれ議会」を見据えて、国民のために政党を超えた協力体制が必要と訴えました。現在、バイデン氏の支持率は大統領就任から最低レベルの水準となっています。2024年に行われる大統領選への出馬を控え、起死回生を図った演説に与野党から注目が集まりました。
演説は大統領選の再選に向けた構想が中心と予想されていましたが、話題の大半は国内問題に集中。72分間にわたり熱弁を展開し、ロシアのウクライナ侵攻や中国の偵察用気球(スパイバルーン)撃墜など国際問題に関する説明は数分のみとなりました。
バイデン氏は演説で、超党派議員との取り組みに関する重要性を強調。「共和党の友よ、私たち民主党が過去の議会で協力できたのだから、現在の議会で協力できない理由はない。私たちが選ばれた理由は国民のために政治をやりきることだ」と語り、野党議員に融和を呼びかけました。
また、バイデン氏は先月テネシー州メンフィスで、黒人男性のタイリー・ニコルズさんが警官5人に殴打され死亡した事件について言及。長らく警察改革法案に反対する議員らに対し、「無慈悲なこの状況をどうにかするべきだ!」と語気を強めて迫る一幕もありました。議会にはニコルズさんの母親と継父も出席し、バイデン氏はあらためて遺族に哀悼の意を表明。「大半の警官は善良で市民を守り、正義感にあふれる人たちだ。いかなる場合においても、私は決して暴力を許さない」と訴えた場面では両党の議員が立ち上がり、拍手喝采を浴びました。
演説の終盤では、2年前にトランプ前大統領の支持者らが連邦議会議事堂を襲撃した事件について述懐。「アメリカの民主主義は暴力行為に屈することなく、崩壊することもない」と述べ、今後も強い意志をもって政治に臨む姿勢を示しました。
また、野党の反対演説は国内で最年少知事に就任した、アーカンソー州のサラ・ハッカビー・サンダース氏(40)が登壇。同氏はトランプ政権で報道官を務め、共和党きっての保守派として知られるマイク・ハッカビー氏を父に持ちます。サンダース氏は、「大半の国民は自由と平和のもとで暮らしたいと願っているが、90年代から続く文化戦争(主義や思想の違いによる価値観の衝突)により皆が大きな影響を受けている」とコメント。バイデン政権は“ウォークの幻想”にとらわれていると指摘しました。
※ウォーク(woke):人種的な偏見や差別、貧困による格差に対する警告の意。

参考元:BBC NEWS