「戦局はアメリカ大統領選挙が転機」 ウクライナは米国に支援継続を要請

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「戦局はアメリカ大統領選挙が転機」 ウクライナは米国に支援継続を要請

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ウクライナのゼレンスキー大統領は25日に会見を開き、ロシア軍との具体的な攻防や今後の展開について言及。今年の5月から夏にかけて、再びロシア軍が侵攻を強める公算が高いと述べました。ウクライナ軍は武器や弾薬の不足が深刻化しており、ゼレンスキー氏は欧米諸国の首脳らに軍事支援の強化を要請。ロシアによる侵攻から2年が経過し国内東側の主要都市が崩壊する中、ウクライナは危機的な状況にあると強調しました。首都キーウで会見に臨んだゼレンスキー氏は今後の展開について、「我が国がいつまで守勢できるかが最大の焦点だ。ロシアは長期戦に備えて軍事力を強化しているが、年内中に終結を望む思惑が透けて見える。戦争がどのような形で収束するかについては、米国政府の影響力が非常に大きい。今年11月に行われるアメリカ大統領選挙が、我が国にとっても転機となるだろう」と説明し、戦局の行方とウクライナの勝敗は、次期アメリカ政権が鍵を握るとの見方を示しています。
民主党(与党)のバイデン大統領はウクライナの支援継続のため上下両院で600億ドル(約6兆5,000億円)の特別予算承認を求めていますが、共和党(野党)議員の大半は反対を表明。かつてない莫大な支出に懸念を示す与党議員も多く、予算の承認は暗礁に乗り上げています。また、共和党の指名候補と目されるトランプ前大統領はウクライナへの支援反対を全面的に掲げており、当選した際は軍事資金を大幅に縮小すると発表。ゼレンスキー氏はこうした発言を危惧し会見後に出演したアメリカのTV番組で、「米国の支援がなければ数百万のウクライナ市民がロシア軍の犠牲になる」と窮状を訴えました。ゼレンスキー氏はこれまでの戦闘で、およそ3万1,000人のウクライナ兵と市民が死亡したと報告。ロシア侵攻により多くの民間人が犠牲になったと述べ、支援の遅れが戦況に大きな影響を及ぼすと危機感を示しています。
ウクライナ政府は今月17日、東部ドネツク州アウディーイウカがロシア軍に占拠されたと発表。アメリカのシンクタンク“戦争研究所”は、「上空からの局地的な攻撃の後、地上の兵士が素早く都市を制圧した効果的な戦術」とロシア軍の作戦を分析しました。一方のロシア国防省はアウディーイウカの占拠を「重要な勝利」と位置付け、引き続き東側からの侵攻を強化する方針です。

参考元:Cable News NetworkBBC NEWS