在日アメリカ軍が日本の海産物を大量購入 「トモダチ作戦」で中国の輸入停止に対抗

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在日アメリカ軍が日本の海産物を大量購入 「トモダチ作戦」で中国の輸入停止に対抗

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在日米軍は10月末、日本近海で獲れた海産物の大口購入契約を結んだと発表。東京電力福島第一原発の処理水放出を開始してから全面的に日本産魚介類の輸入を停止した中国への対抗措置として、アメリカ側はかつて東日本大震災で命名した「トモダチ作戦」を遂行すると述べました。
これまで多額の魚介類を購入していた中国は、安全への懸念を理由に今年8月より輸入停止を表明。これに対しアメリカのエマニュエル駐日大使は、「中国の輸入停止は根拠のない経済制裁だ」と批判しています。昨年は10万トン以上のホタテを中国に輸出しましたが、今年は大量の魚介類が余剰となり救済措置としてアメリカ政府が大口契約に名乗りを上げました。エマニュエル氏は日本との契約について、「初回ロットは1万トン弱ですが、今後は多様な海産物を仕入れて日本経済に貢献する」と説明。購入した魚介類は在日米軍の食材として使用され、日本の基地内にあるレストランや売店でも販売する方針です。米軍の食材は主にアメリカ本土から供給されており、日本の海産物を大量購入した事例は今回が初となります。
エマニュエル氏の発表を受けた中国外務省の汪文斌(おうぶんひん)報道官は30日に会見を開き、「外交官の責務は国家友好の促進であり、他国の中傷や問題を煽る発言は避けるべき」と主張。中国への批判的な発言を繰り返すエマニュエル氏と米軍の取り組みに懸念を示しました。
一方の日本政府は処理水について、「極めて安全で福島原発付近の海水から放射能物質は検出されていない」と報告。国連のIAEA(国際原子力機関)は処理水の放出を正式に承認しており、諸外国の科学者も安全性について同意を示しています。また、日本政府は「中国やフランスの原発も同様に処理水を放出している」と指摘。29日に行われたG7(主要7カ国)貿易相会合では、日本産魚介類の輸入停止撤廃を求める共同声明が提出されました。

参考元:BBC NEWS