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ハワイ州政府は8日にマウイ島で発生した山火事による死者が、13日夜の時点で96人に上ったと発表。グリーン州知事は「過去100年におけるハワイの歴史において最悪の事態になった」と沈痛な面持ちで会見を開き、今後も死者が大幅に増えるとの見通しを示しました。地元警察は12日夜10時ごろ完全に鎮火したと発表しましたが、強風に煽られて火種が周辺に引火し再び延焼。一部地域で消火活動が続き、未だ多くの市民が行方不明となっています。1845年までハワイ王国の首都が置かれていたラハイナはかつての美しい面影を失い、大規模な火災によって全体が焼き尽くされました。マウイ島では島内の3か所で同時に山火事が発生し、特にラハイナ沿岸部は乾燥した空気とハリケーンに伴う強風で急速に炎が拡大。同地区では2,200棟以上の建物が損壊し、およそ9平方キロメートルが焼失しました。被害にあった建物の大半は住宅で、各地の避難場所は火の手から逃れた数百人の住民で埋め尽くされています。
ハワイ州およびマウイ郡政府は住民や観光客に島外への脱出を呼びかけ、これまでに約4万6,000人が空路にてオアフ島やハワイ島に非難したと報告。今後数週間はラハイナ周辺への立ち入りを禁止し、マウイ島西側のホテルは当面のあいだ予約手続きができません。また、電力や通信の復旧にも時間がかかると予想され、島内との連絡は電話を避けてSNSなどテキストメッセージの利用を呼びかけています。
ハワイ州緊急事態管理庁は13日、マウイ島ラハイナで山火事が発生した際に危険を告知する警報システムが作動していなかったと発表。8日の火災直後にサイレンが鳴っていなかったとの証言が多く寄せられており、「緊急事態を知らせるシステムに何らかの不具合が生じた公算が高い。記録を確認したところ、職員がサイレンを鳴らした形跡もなかった」と調査の結果を明らかにしました。同庁の広報担当アダム・ワイントローブ氏によると、「携帯電話へのアラート通知とテレビ・ラジオによる緊急警報放送は行われたが、急速に拡大した炎の影響でサイレンが正常に作動しなかったと考えられる」と説明。マウイ島には津波や自然災害の発生を即時に知らせる80基のサイレンが設置されていますが、引き続き警報システムの調査と当時の検証を進めると述べました。
一方で住民や地元議員らは、「警報システムの不具合が大規模な火災につながった」としてハワイ州緊急事態管理庁の対応を激しく非難。多くの市民の命を奪い深刻な事態を招いたと訴え、詳細な報告と補償を求める動きが高まっています。
警察と消防は11日から遺体探知犬を導入し、焼け跡に残された市民の捜索を開始。マウイ郡警察のペレティエ本部長は、「捜査を終えた範囲は被害地域の3%のみで、全容の解明までに相当な時間がかかるでしょう。今回の山火事による災害規模は検討もつきません」とコメント。壊滅的な被害を受けたラハイナ市街を見つめ、こみ上げる感情を抑えきれない様子で語りました。
FEMA(アメリカ連邦緊急事態管理庁)のグリーンバーグ高官は、「未だ約1,000人の住民が行方不明となっているが、中には連絡手段を無くした方も含まれているだろう」と指摘。全力をあげて捜索に取り組み、住民の救助活動を最優先に進める方針です。
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