アメリカ国債の格付けが最上級から1段階引き下げ イエレン財務長官は評価を批判

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アメリカ国債の格付けが最上級から1段階引き下げ イエレン財務長官は評価を批判

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国債や企業への格付けを行う大手“フィッチ・レーティングス社”は1日、アメリカ国債の格付けを最上級の「AAA」から「AAプラス」に1段階引き下げました。財政の悪化や債務上限による政治的な混乱を懸念事項に挙げ、2011年以来12年ぶりの格下げとなります。
同社は国債の格付けとアメリカ経済について、「今後3年間に予想される財政や、他国と比較した際の一般政府債務負担に基づき反映している。アメリカ経済は以前と比べ低調で、かつての景気を取り戻すまで時間がかかるだろう」と説明しました。経済規模が大きく市場が安定しているアメリカは安全性の高い投資先とされてきましたが、今年6月には債務上限の適用をめぐり与野党が激しく対立。31兆4,000億ドルに上る債務の返済資金が枯渇寸前となり、債務上限の適用を2025年1月1日まで凍結する法案を可決しアメリカ史上初のデフォルト(債務不履行)を回避しました。
こうした状況をフィッチ・レーティングス社は重く受け止め、「6月に与野党が法案に合意したにも関わらず、アメリカの財政とガバナンスは過去20年間で顕著な低下がみられる」と指摘。また、米国市場は今年後半から穏やかな景気後退に陥るとの見通しを示しました。
一方でアメリカのイエレン財務長官は、同社による国債の格下げを強く批判。「フィッチ社の審査は2018年から2020年までの古いデータが基盤だが、我が国は昨年からインフレの抑制に成功している。格下げは一時的な評価であり、国際的な信用に値しない」と一蹴しました。

参考元:BBC