アリゾナ州など南西部で記録的な暑さを観測 大統領がアメリカ初の猛暑による警報発令を指示

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アリゾナ州など南西部で記録的な暑さを観測 大統領がアメリカ初の猛暑による警報発令を指示

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アメリカでは南部や西部を中心に記録的な猛暑が続き、アリゾナ州フェニックスでは28日間連続で43.3度を超える気温を観測。同州では高温のアスファルトに触れてやけどを負った市民が相次いで搬送されるなど、危険な状況が報告されています。バイデン大統領は7月27日、アメリカ史上初となる「猛暑危険警報」の発令をDOL(米国労働省)へ指示。同日の会見で、「アメリカは命に係わる危険な暑さに見舞われている。水を飲む休憩も許されない労働環境は言語道断である」と強い口調で語りました。政府の統計によると毎年数千人の市民が熱中症で入院し、2011年以降は1年間に400人以上の労働者が勤務中に死亡しています。バイデン氏の指示を受けたDOLは、暑さによるリスクが高い労働環境の立ち入り検査を行うと発表。水分補給や休憩の確保など、基本的な安全対策に関する実態について調査を強化する方針です。
アメリカ本土を覆う熱波は今月半ばから中西部や北東部にも拡大し、27日には全人口の半数に相当する1億7,000万人が暮らす地域に猛暑の注意報や警報を発令。フロリダ州では国立公園内の海水温度が38.4度を観測し、海洋生態系への影響も懸念されます。ホワイトハウス報道官は「アメリカでは気象関連の死因は熱中症が最も高く、洪水や竜巻による死者の合計を上回っている」と説明。北東部で起こった洪水やカナダで発生した山火事の被害が拡大している件にも触れ、気候変動による自然災害は今後も続くとの見方を示しました。バイデン政権は干ばつが続く南西部を中心に貯水施設などのインフラ整備に1億5,200万ドルを拠出し、異常気象の研究費用として新たに700万ドルの予算を計上する見通しです。
また、WMO(世界気象機関)は今年7月おける世界の平均気温は観測史上最も高くなると報告し、国連のグテレス事務総長は「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代が到来した」とコメント。各国で報告されている記録的な猛暑について、「これまでの予測や繰り返された警告と完全に一致している。唯一の驚きは変化の速さだ」と述べ、化石燃料からの脱却と次世代エネルギーの開発が不可欠であると訴えました。

参考元:The GuardianCNNAXIOS