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バイデン大統領は21日に訪問先のポーランドで演説を行い、民主主義諸国の優勢を強調。冒頭から前日のウクライナ訪問に言及し、「ゼレンスキー大統領と会談を行ったが、彼をはじめウクライナ国民は強い意志を持ったままだ。ロシアがこの戦争に勝利することは決してない」と述べました。
バイデン氏は今回のポーランド訪問にあたり、昨年3月に演説を行ったワルシャワ旧王宮への再登壇を希望したと説明。およそ3万人の聴衆を前に、「侵攻から1年が経過したが、ロシアによる専制主義は弱体化を辿っている。一方で我々は世界を結束させ、民主主義はさらに強固となった」と述べました。
また、同日に軍事侵攻の正当性を強く示したロシアのプーチン大統領を痛烈に批判。およそ20分の演説で10回以上もプーチン氏の名前を挙げ、「この戦争は将来的に必要な歴史ではなく、彼の選択で始まった悲劇だ」と厳しく非難しました。演説の終盤にはヨーロッパ諸国が表明する“支援疲れ”に触れ、「ウクライナへの支援が揺らぐことはない」と主張。ポーランド市民と関係各国に向けて、あらためて結束を呼びかけました。
一方、ロシアはバイデン大統領がウクライナを訪れていた20日に、ICBM(大陸間弾道ミサ入ル)の発射実験を決行。ロシア側は複数の情報筋を通じ、事前にホワイトハウスへ実験を告知したと述べました。発射されたミサイルは多くの核弾頭を搭載した新型ICBM“サルマト”(通称サタン2)で、過去の実験では成功例もありますが20日は失敗に終わったとみられます。
また、プーチン氏は21日に行った年次教書演説のなかで、アメリカとの核軍縮条約“新START”について言及。「諸般の事情により参加中止を決断した」と述べ、一方的な条約の履行停止を発表しました。この発言についてバイデン大統領は、「大きな過ちだ」として強く批判。アメリカのブリンケン国務長官も「無責任だ」と憤りをあらわにし、ロシア側の動きを慎重に見極める意向を示しています。
ロシアとアメリカは直接的な衝突を避けるため、両国の報道官は数日にわたり複数のルートで情報交換を行っていたと説明。バイデン氏に同行中のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は、「我々がウクライナに到着する数時間前、ロシア側へキーウ訪問を通達した」と述べました。
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