タイタニック号探索ツアーの潜水艇が行方不明 アメリカ当局が捜索

スマホでESTA申請はこちら 出発の72時間前までにお願いします
Menu

タイタニック号探索ツアーの潜水艇が行方不明 アメリカ当局が捜索

  • アメリカ
  • タイタニック号
  • 沿岸警備隊
  • 潜水艇
  • 生存率

更新日 : 配信日 :

【アメリカ国内の新型コロナウイルス最新情報はこちら】

111年前に沈没した”タイタニック号”を探索する観光用の潜水艇が、18日午前カナダ南東部沖で行方不明になりアメリカ当局が捜索しています。潜水艇には操縦士1人と乗客4人が乗船しており、18日朝に海底に向け潜水を開始しましたが1時間45分後に連絡を絶ちました。船舶と飛行機による捜索は米マサチューセッツ州ケープコッドの東約1450キロの海域で行われ、水深約4,000メートルまで調査可能な海底探索用ソナーも用いられています。
ツアーの費用は1人あたり25万ドルで、カナダ東部ニューファンドランド島セントジョンズを出発し、約640キロ先の海底約3,800メートルに沈んだタイタニック号を探索するスケジュールです。ツアーを運営するオーシャンゲート社は会見で、「乗員救出のためにあらゆる手段を尽くしている」と述べました。

潜水艇に乗っている5人について

行方が分からなくなっている潜水艇には、操縦士を含め以下の5人が乗船しています。

  • アメリカの潜水艇運営会社オーシャンゲート社CEO兼操縦士ストックトン・ラッシュ氏
  • イギリス人の実業家で冒険家のハミッシュ・ハーディング氏
  • フランス人でタイタニック号研究者のポールアンリ・ナルジョレ氏
  • パキスタン有数の財閥一族の親子。実業家のシャザダ・ダウッド氏、息子のスレマン・ダウッド氏

ハーディング氏が役員を務めている会社は潜水が行われた18日、「今朝4時に探検が始まった。潜水艇は無事に出発し現在潜水中です」とSNSにメッセージを投稿。また、ハーディング氏本人とみられるSNSには、今回のツアーに参加するといった内容や周辺海域を写した写真も投稿されていました。

潜水艇運営会社元社員が安全上の懸念を指摘

アメリカの複数のメディアは潜水艇を運営する会社の元社員が、安全上の懸念があると5年前に指摘していたと伝えています。元社員は潜水艇の前方にあるのぞき窓について水深4,000メートルまで乗客を運ぶことを想定していたにも関わらず、水深1,300メートルの水圧に耐えられる強度しかなかったと説明。潜水艇の微細な損傷を調べる「非破壊検査」も行われていないことに懸念を示していました。また、同じく5年前には海洋学者など30人以上が、「潜水艇の開発の過程に一致した懸念がある」と警告していました。

酸素切れの時間迫る 海中の“音”の正体は不明

アメリカ沿岸警備隊は海中探査機2機で音が聞こえた海域を重点的に捜査し、22日にはフランスの最新鋭のソナーを搭載した探査機が新たに加わり捜索が進められています。20日に続き21日も海中で音のようなものを感知したと発表しましたが、海洋学の専門家は「人為的なものではない可能性がある」として分析が必要との見解を示しています。沿岸警備隊は20日午後に記者会見を開き、潜水艇内で生命を維持できる空気は21日午前2時時点で残りおよそ40時間分だと説明。潜水艇内の酸素が切れる22日朝(日本時間22日夕)が迫っており、現在も航空機と船舶による捜索が続いています。

参考元:CNNThe New York TimesCBC