アメリカのシリコンバレーバンクが倒産 国内銀行で過去2番目の大規模な経営破綻

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アメリカ金融当局は10日、カリフォルニア州に拠点を置く「シリコンバレーバンク」が債務超過に陥り経営破綻したと発表。FDIC(連邦預金保険公社)が国選管財人として資産を引き継ぎました。
1983年に設立されたシリコンバレーバンクは、カリフォルニア州とマサチューセッツ州に17店を展開。主にIT関連のスタートアップ企業を対象に、積極的な融資でこれまで業績を伸ばしてきました。同銀行の総資産はおよそ2,000億ドル(約28兆円)で、アメリカ国内の銀行破綻では2008年に起こった貯蓄金融機関ワシントン・ミューチュアルに次ぎ2番目の規模となります。
FDICは破綻の理由について、「利上げにより価格が下落した債券の売却で損失を出し経営悪化が顕著になった。その後、顧客からの預金引き出しが相次いだことが直接的な原因」と説明しました。一方でニューヨークの市場関係者は、「経営破綻の背景にはシリコンバレーバンクが積極的に融資していたスタートアップ企業の業績不振がある」と指摘。金融業界の連鎖だけでなく、スタートアップ企業への影響も注視する必要があると述べました。
シリコンバレーバンクの経営破綻を受けて、アメリカ財務省のイエレン長官はFDIC・FRB(連邦準備制度理事会)・OCC(通貨監督庁)の幹部を招集し今後の対応について協議を開催。イエレン氏は協議後の会見で「銀行を統括する規制当局に全面的な信頼を寄せている。アメリカ国内の経済と銀行システムは健全であり、今回の大規模な破綻に対し適切な措置を行う」と述べ、金融業界と市民生活への影響を最小限に抑える姿勢を強調しました。

参考元：Cable News Network