ハワイ近代史で3例目のハリケーン「ダグラス」がホノルルを通過

太平洋上を西に移動しハワイ州オアフ島に接近していたハリケーン「ダグラス」は、州内に大きな被害を与えることなく勢力を弱めながら北上したと気象当局が発表しました。
現地時間の7月26日午後5時頃、ダグラスはオアフ島ホノルルの北東96キロの洋上を勢力1で通過。ハワイ近代史で3例目となるハリケーンの上陸に国立気象局は市民に対し警戒を呼び掛けていましたが、最悪の事態は免れたとして安堵の声が広がっています。
1900年以降、ハワイに上陸したハリケーンは1959年の「ドット」と1992年の「イニキ」による2例のみで共にカウアイ島を直撃。1992年のイニキは上陸時に勢力4を観測し、ハワイ各地に大きな被害をもたらしました。ハワイではこれまでに熱帯性低気圧の上陸は数回にわたり確認されていますが、ハリケーンの上陸は非常にまれなケースです。今回のハリケーン「ダグラス」は先週まで太平洋上で勢力4を保ちながらオアフ島に向かっていましたが、勢力を弱めて進路を北に変更したためハワイへの上陸は避けられました。
コロラド州立大学の気象研究者フィル・クロッツバッハ氏は、「ハリケーンがハワイに向かうケースはよく観測されるが幸運なことに毎回上陸は免れている。大抵のハリケーンは海上で消滅するか、ハワイに影響を与える前に勢力を弱める傾向にある」と見解を述べました。
ハワイ州では7月に入り新型コロナウイルスの感染者が急増しています。7月27日時点の累計感染者数は1,711人となりアメリカ国内では最も感染者が少ない州ですが、連日50人以上の新規感染者を確認。
ハワイ保健当局はハリケーンのために設置した避難所でも感染対策に追われ、マスクの着用や社会的距離の保持を促すなど市民に対し警戒を呼び掛けていました。

参考元 : CNN Weather
https://edition.cnn.com/2020/07/26/weather/hurricane-douglas-forecast-hawaii-sunday/index.html