アメリカ国内のワクチン接種が原則年1回に 新たな変異株への対応も想定

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アメリカ国内のワクチン接種が原則年1回に 新たな変異株への対応も想定

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FDA(アメリカ食品医薬品局)の諮問委員会は26日の会合で、新型コロナウイルスワクチンの接種を原則年1回とする提案について協議を開催。委員21人が満場一致で賛成し、近日中に具体的な接種のタイミングや開始時期を決定すると述べました。今後のワクチン接種に関する新たな指針は、政府の承認を得て正式に発表される見込みです。
会合では、これまで数か月の間隔としていた接種を簡略化する意見が大半を占めました。FDAの幹部を務めるピーター・マークス博士は会合後の会見で、「よりシンプルなワクチン接種の仕組みを、国が中心となり作る必要があるとの意見が相次いだ」とコメント。23日にFDAが提案したワクチン接種を年1回に簡略化する方針が受け入れられたとの認識を示しました。
一方で高齢者や免疫力に不安のある市民には、これまで通り年に複数回のワクチン接種を推奨すると説明。年2回を想定していますが、一部の委員は「データを検証した上で慎重に策定すべき」と指摘しています。
これまでアメリカではデルタ株やオミクロン株など、異なる変異株が流行するたびに感染者が急増。現在はオミクロン株派生型「XBB.1.5」がニューヨークなど北東部を中心に蔓延し、国内で確認された症例の半数を占めています。アメリカでは初回のワクチン接種は「従来株対応型」が投与され、追加接種は「オミクロン株対応型」が慣例です。しかし、FDAはワクチンの種類と対応型の特性により、追加接種の間隔が複雑になっていると指摘。全ての市民に分かりやすく伝える必要があり、接種回数を問わず使用ワクチンを一本化する新たな指針を強調しました。
具体例として季節性インフルエンザの予防接種を挙げ、例年ごとに専門家がワクチンのタイプを決定する仕組みを提言。同予防接種はWHO(世界保健機関)が推奨ワクチンを選定した後、各国保健当局の判断により接種を行っています。アメリカでは季節性インフルエンザワクチンは毎年6月中に成分を決定し9月までの生産が慣例となりますが、年1回の新型コロナウイルスワクチン接種も同じルールにて運用可能かFDAは検討を進める方針です。

参考元:nprREUTERS