アメリカで新たなオミクロン株派生型の症例が3割に 世界各国で感染再拡大を警戒

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アメリカで新たなオミクロン株派生型の症例が3割に 世界各国で感染再拡大を警戒

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アメリカを含む北半球では秋の到来により気温が低下し、各国で新型コロナウイルスの感染再拡大と変異株の新たな派生型が報告されています。アメリカではオミクロン株の変異型「BA.5」から新たに派生した「BQ.1」「BQ.1.1」「BF.7」「BA.4.6」「BA.2.75.2」のほか、シンガポールでXBB(グリフォン)と呼ばれる亜種を確認。すでに両国は「BA.5」から新系統のウイルスが主流になりつつあり、シンガポールにおける新規感染者のおよそ半数がXBBの症例と報告されました。ヨーロッパでも同様の派生型が流行し、再び新規感染者が増加傾向にあります。
アメリカでは新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きを見せ、現在の症例数は1日あたり約3万5,000人で推移しているとCDC(アメリカ疾病予防管理センター)は報告。感染者が大幅に減少した一方で新たな派生型の症例は増加し、全体のおよそ3割近くを占めると発表しました。
CDCのほか世界各国の保健当局も新たな派生型の流行に強い懸念を表明。今後1か月以内に「BQ.1」と「BQ.1.1」が主流になるとの見解を示し、数か月のあいだに感染者が急増する恐れがあるとして警戒を呼びかけています。
アメリカ出身でWHO(世界保健機構)に所属する疫学者マリア・ヴァン・ケルコフ氏は、「各国で新規感染者の全数確認を縮小したことにより、以前と比べ新たな派生型の特性評価が困難になりました」と説明。現時点で新たなウイルスによる重症者の増加は確認されていないと述べる一方、各国の保健当局は症例の急増に備えて再び感染状況を注視する必要があると指摘しました。
ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策チームのアシシュ・ジャー調整官は、感染防止対策の予算について言及。野党(共和党)議員らが改良型ワクチンの拡充に懸念を示し、上下両議会で追加予算が承認されないため対策費用は枯渇状態にあると述べました。また、「相次ぐ派生型に有効なワクチン開発には数百万ドルの投資と迅速な対応が求められ、企業側は不利な条件にあると推察します。しかし、新型コロナウイルスは驚異的な速さで変化するため、政府は感染状況を見極めたうえで主要な方針と予算を示さなければなりません」とコメント。来年からワクチンの供給や管理を民間企業へ移行する件に触れつつ、当面は市場中心ではなく政府主導で感染対策を行う姿勢を強調しました。

参考元:Cable News Network