アメリカ政府がサル痘の緊急事態を宣言 症例の25%がニューヨーク州に集中

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アメリカ政府がサル痘の緊急事態を宣言 症例の25%がニューヨーク州に集中

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アメリカ政府は8月4日、サル痘の感染急拡大を受け国内全土を対象に「公衆衛生上の緊急事態」を宣言。追加資金を投入し、ワクチンや治療薬の供給を加速させると発表しました。
バイデン大統領はサル痘の感染抑止に向けた取り組みを強化すると述べ、FEMA(米国連邦緊急事態管理庁)高官のフェントン氏を「サル痘対策調整官」に指名。各州政府と連携し、早急に対策を講じるとしています。
WHO(世界保健機構)は7月23日、「サル痘の感染状況は、国際的に懸念される公衆衛生上の脅威にあたる」として緊急事態宣言を発出。5月からヨーロッパ諸国で患者が急増し、アメリカでは6月より著しい増加が続いています。
5日時点における国内のサル痘患者は7,509人で、連日にわたり世界最多を更新。症例の25%がニューヨーク州に集中し、1日あたり200~400人の感染者が報告されています。深刻な感染被害を鑑みて、同州は8月1日にサル痘に関する「脅威宣言」を発出。イリノイ州とカリフォルニア州およびサンフランシスコ市も、独自の緊急事態を宣言し市民と渡航者に警戒を呼びかけています。
アメリカ国内におけるサル痘の感染状況は【8月6日更新】WHOがサル痘の緊急事態を宣言 アメリカ国内は50州7,509人が感染をご確認ください。
サル痘はアフリカ中西部の風土病で、天然痘に似たウイルスの感染により高熱・嘔吐・発疹などの症状が現れます。患者の大半は同性愛者の男性ですが、一部地域では女性や子どもの症例も確認されました。アメリカやヨーロッパでは医療従事者を含む感染リスクが高い市民にワクチン接種を促進する一方、患者の急増により供給不足が課題となっています。
こうした状況を受け、HHS(アメリカ合衆国保健福祉省)は500万回分の天然痘ワクチンを追加発注したと発表。来年5月まで各自治体へ定期的に供給する意向を示しました。
一方、サンフランシスコなどLGBT(性的マイノリティー)の市民が多い都市では、同性愛者のコミュニティーを守る対策が不十分であると地元議員らが指摘。ワクチンを求めて長蛇の列に並んだ挙句、品薄で接種ができず市民から不満が相次いでいるとして改善を求めています。
サンフランシスコのブリード市長は現状について、「HIVウイルスが世界的に流行した1980年代を想起させます」とコメント。早急な抑止対策が必要であると述べ、サル痘に関する危機感をあらわにしました。

参考元:BBC NEWS