【7月16日更新】安倍元首相の死去を受けアメリカ歴代大統領らが追悼 ホワイトハウスは半旗を掲げる

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【7月16日更新】安倍元首相の死去を受けアメリカ歴代大統領らが追悼 ホワイトハウスは半旗を掲げる

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奈良県奈良市内で演説を行っていた安倍晋三元首相は7月8日午前11時半頃、背後から2発の銃弾を撃たれドクターヘリで同県橿原市内の病院へ搬送されました。心肺停止の状態が続き懸命な治療が行われましたが、同日17時3分に死亡を確認。享年67歳で、首相在任期間の8年8か月は日本歴代最長となります。
事件はアメリカでも大きく報じられ、銃撃の一報を受けたホワイトハウスは現地時間の早朝に声明を発表。「我々は日本の安倍晋三元首相に対する暴力行為を聞き、ショックを受け深く悲しんでいる。報道を注視するとともに、彼の家族や日本国民に思いを寄せる」と述べました。その後、死亡が伝えられると、ホワイトハウスは哀悼の意を表明。逝去を悼み、10日の日没まで連邦政府機関や在外公館では半旗が掲げられました。
安倍氏の訃報を受け、バイデン大統領は急きょホワイトハウスで会見を開催。「安倍氏は日米同盟を深化させ、自由で開かれたインド太平洋という日米共通の構想を促進し尽力しました。安倍氏の意志を継いだ岸田首相は信頼できる人物であり、日本はアメリカにとって非常に重要な同盟国です。今後も日本の安全や結束が揺らぐことはないでしょう」とコメント。会見後、首都ワシントンの日本大使公邸を弔問し記帳を行いました。
一方、安倍氏と親交のあった首脳や要人も相次いで声明を発表。訃報に際し、アメリカ元大統領らが発表したコメントは以下の通りです。

ドナルド・トランプ元大統領「全世界にとって衝撃的で大きな損失」
「安倍氏の命は非道な残虐行為によって奪われました。これは全世界にとって衝撃的で大きな損失です。彼は私の大切な友人であり素晴らしい愛国者でした。平和と自由、そしてアメリカと日本のかけがえのない絆のために力を尽くすことを惜しまなかった人柄を心から称賛します。彼のような人物は二度と現れないでしょう」とコメント。卑劣な犯行を非難し、追悼の意を表しました。

バラク・オバマ元大統領「長年にわたる友人の死に深い悲しみ」
「長年にわたる私の友人で、パートナーである安倍氏が日本で暗殺されたことに衝撃と深い悲しみを覚えます。安倍元首相は、自らが仕える国と日米間の同盟関係の双方に尽くしてきました。日米同盟を強化するために行った活動や一緒に広島と真珠湾を訪れた感動的な経験、そして昭恵夫人が私とミシェルに見せてくれた優しさをずっと忘れないでしょう。ミシェルと私は、この痛ましい瞬間に日本の人々に深い哀悼の意を表します」と述べ、同盟強化に尽力した功績をたたえました。

ジョージ・W・ブッシュ元大統領「国のために尽くす素晴らしいリーダー」
「安倍元首相が暗殺されたことを知り、深く悲しんでいます。安倍氏が2006年に初めて首相を務めた際に私は出逢う機会に恵まれ、思いやりのあるしっかりした人物だと確信しました。彼は国のために尽くしたいと願う愛国者であり、素晴らしいリーダーでした」と述べ、安倍氏の人柄と功績を称賛しました。

ボリス・ジョンソン英国首相「英国は日本国民の悲しみと共にあります」
「信じられないほど非常に悲しいニュースです。未曽有の時代に彼が発揮したグローバルなリーダーシップは、多くの人々の記憶に残るでしょう。安倍元首相のご家族、ご友人、そして日本国民の皆さまに思いを寄せています。英国はこの暗く悲しい時にあなた方の気持ちと共にあります」と、日本語でツイッター上に追悼の意を表しました。

アンゲラ・メルケル元ドイツ首相「信頼を寄せて協力しあってきた仲間」
「かつての長年の同僚である安倍晋三氏に対する恐ろしい暗殺の報せを受け、非常に驚愕し、失望しています。私たちはお互いに信頼を寄せ、緊密に協力しあってきた仲間です。私は安倍氏と仕事ができることがいつも楽しみでした。私の心は安倍氏、昭恵夫人、そして彼の家族と共にあります」と述べ、かつての仲間を偲びました。

アメリカ「タイム」誌 安倍元首相が次号の表紙に
アメリカの雑誌「タイム」は追悼の意を込めて、次号の表紙に安倍元首相の写真を掲載すると発表。ツイッターに「日本で最も長くリーダーを務めた安倍晋三のレガシー」と記載し、安倍氏が腕を組み遠くを見つめる白黒写真を投稿しました。
投稿と同時にタイム誌のウェブサイトに掲載された記事では、「安倍元首相は2020年の退陣までに、目標に掲げていた憲法改正を達成できなかったことを大変悔やんでいた。首相辞任後も1人の政治家として尽力していたが、非道な暗殺により彼の命は失われた」とコメント。日本で最も影響力を持つ政治家であり、バブル崩壊後の景気低迷によって日本人が失った自信を取り戻すことに成功したと紹介しています。

日本政府 安倍元首相の「国葬」を今秋に行う方針を表明
岸田総理は安倍元首相にあらためて追悼と敬意を示し、今秋に国葬を執り行う方針を表明。長年にわたり総理大臣の重責を務めた安倍氏を礼賛し、内政と外交で大きな功績を残したと述べました。
岸田総理は会見で、「安倍元首相を追悼するとともに、我が国は暴力に屈せず民主主義を断固として守り抜く決意をここに示します。活力にあふれた日本を受け継ぎ、未来を切り開く気持ちを世界に示していきたい」とコメント。安倍氏の意志を引き継ぎ、日本のリーダーとして尽力する姿勢を強調しました。
国葬は国の儀式として行われ、総理大臣経験者は1967年に亡くなった吉田茂元首相に次ぐ事例となります。