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現地時間の10月27日、アメリカ国務省は男性・女性どちらにも該当しない性別“X”とするパスポートを発行したと発表。LGBTなど性的少数派の市民を対象とした改定制度が初めて適用されました。これまでアメリカ政府発行によるパスポートの性別欄は男性・女性いずれかを選ぶ必要がありましたが、国内初のケースとして注目されています。
国務省は今年6月、パスポートの性別欄を改定する意向を表明。自身の性を男性・女性どちらにも位置づけない市民に対応するため、性別欄に“X”の選択肢が設けられました。同制度の導入によりパスポートの性別は自身で選択できるようになり、他の身分証明書に記載されている性別と異なる場合でも診断書の提出が不要となりました。
アメリカ政府は今月26日の“インターセックス啓発デー”に合わせ声明を発表。国務省のプライス報道官は、「LGBTなどを含む全ての市民の自由・平等・尊厳を守る活動を推進します。性別や性表現による差別や暴力を終息させることがアメリカ政府の使命です」と述べ、少数派の市民に対する支援を強調しました。
アメリカ国内で初となる性別Xのパスポートを受け取ったコロラド州のダナ・ジム氏は、「非常に嬉しく思います」とコメント。封筒から取り出してパスポートの性別欄を見た瞬間、涙がこぼれそうになったと嬉しさをにじませました。ジム氏は生まれつき男性と女性の特徴を合わせ持つ身体に違和感を訴えていましたが、両親は男性として育てることを決意。これまでに苦痛を伴う手術や理不尽な差別を受けたこともあると語り、性的少数派の市民に理解を示すよう呼びかけました。
パスポートの性別欄でXが選択できる制度は、カナダ・ドイツ・オーストラリア・ニュージーランド・インドなどで既に導入されています。
参考元:REUTERS
更新日 : 2024年4月19日
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