ワクチン接種を目的に渡米 「ワクチン・ツアー」の渡航者が急増

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ワクチン接種を目的に渡米 「ワクチン・ツアー」の渡航者が急増

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ニューヨーク市は市外からの渡航者を対象に、無料での新型コロナウイルスワクチン接種を開始しました。当初は市内在住者または市内勤務者に限定していましたが、市外から多くの市民や渡航者が訪れた事を受け規制を緩和。タイムズスクエアやセントラルパークには移動式の接種会場が設けられ、国外からの旅行者を中心に賑わいを見せています。
ニューヨークのほか、アメリカ国内ではカリフォルニアやフロリダ、テキサスなどでも無料のワクチン接種会場を開設。メキシコやカナダとの国境付近の都市には両国からワクチンを求めて入国する市民が急増し、旅行会社は「ワクチン・ツアー」と名付けた観光プランを展開しています。メキシコの旅行会社はテキサス州ダラスでのワクチン接種ツアーを提供し、タイの旅行会社はカリフォルニア行きのツアーを販売。アメリカ北部諸州では隣国のカナダ市民にワクチンを提供。オハイオ州、アリゾナ州、コロラド州、アイオワ州、ミネソタ州では国外からの渡航者に対してもワクチン接種を行っています。
「ワクチン・ツアー」が盛況を見せるなか、最も人気となっているのがメキシコからテキサスへ向かう観光プランです。メキシコの航空各社はテキサス州各地の路線を増便。ダラス、ヒューストン、サンアントニオ行きの便は満席が続き、航空券の価格も高騰しています。
「ワクチン・ツアー」を利用してメキシコからダラスへ訪れた男性は、「メキシコ当局は国民に十分なワクチンを確保していません。このままでは生死に関わる恐れがあると考えツアーに参加しました」とコメント。現時点におけるメキシコでの接種対象は60歳以上で、規定回数の接種率は全人口の約7%に留まっています。
一方、アメリカではすでに全人口の約50%が1回以上のワクチン接種を行い、規定回数の接種率は36%に到達。アメリカと同時期にワクチン接種を開始したカナダでは全人口の41%が1回以上ワクチンを接種していますが、規定回数の接種率は全体の3.5%と大きな差が生じています。
世界各地で新型コロナウイルスのワクチン接種が開始され半年が経過。国により進捗具合に大きな差が生まれ、接種が遅れている国ではワクチンを求めて国境を越える「ワクチン・ツアー」の利用者が今後も増加するものと予想されます。

参考元:Business Insider US
https://www.businessinsider.co.za/people-traveling-to-us-get-covid-19-vaccines-2021-5