オンライン授業限定の大学に通う外国人留学生 9月からビザ発給の対象外に

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オンライン授業限定の大学に通う外国人留学生 9月からビザ発給の対象外に

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新型コロナウイルスの新規感染者が増え続けているアメリカでは国外から訪れている留学生に対しても今後さらに厳しい入国制限を行う方針を明らかにしました。
現地時間の7月6日、米国移民・関税執行局(ICE)が米国政府の要請を受けて声明を発表。今秋の新学期より全ての授業をオンライン化する米国内の大学や専門学校に通う留学生を対象に、留学ビザの発給を停止することを発表しました。今後の留学ビザについては対面形式の授業を行う学校に通う留学生のみが対象となり、オンライン化した学校に就学する留学生に対しては米国内での滞在を認めないとしています。
政府は既にアメリカ滞在中の留学生に対し、対面形式の授業を行う学校への転校かアメリカからの出国を求めると発表。留学生の受け入れを行う学校に対しては新規のI-20(就学証明書)の発行を要請すると述べ、留学生を抱える学校関係者は新学期までに多くの対応が求められます。
米国移民・関税執行局(ICE)は会見において「留学ビザの発給基準を変更することで、どれくらいの留学生が影響を受けるのか定かではない」とコメント。新たな基準に従わない渡航者に対しては強制送還も有り得ると述べ、国内の新型コロナウイルスによる影響が深刻であることを強調しました。
新型コロナウイルスの感染拡大が続くアメリカでは多くの大学が授業のオンライン化に取り組んでいます。
マサチューセッツ州のハーヴァード大学では9月から始まる新学期より全ての授業をオンライン化することを公表しており、他の大学についても対面形式の授業を大幅に縮小する動きが主流となっています。
今回発表された発給停止の対象となるビザはF1ビザ(一般学生向けのビザ)とM1ビザ(職業訓練プログラム受講学生向けのビザ)の2種類です。国務省は昨年度のF1ビザは約39万人、M1ビザは約1万人に対し発給済みであると報告。商務省は海外からの留学生による経済効果は2018年だけで450億ドル(約4兆8000億円)にも及ぶことを明らかにしました。
大学にとっては重要な収入源とも言える留学生の処遇に関し、政府と大学側との意見が対立することも予想され、今後も議論が続くものと見られます。

参考元 : BBC NEWS
https://www.bbc.com/news/world-us-canada-53315651