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医療崩壊や経済停滞など、新型コロナウイルスの影響により大きな打撃を受けたアメリカでは失業率の増加が深刻な問題となっています。
米国内の失業率は州ごとに格差が大きく、最も失業率の高いネバダ州では28%以上にのぼることが明らかになりました。現在の米国内における平均失業率は14.7%となっており、ネバダ州では約2倍もの失業率が報告されています。5月22日に発表されたアメリカ労働省のまとめによると、ネバダ州の次に失業率の高い州はミシガン州で22.7%、次いでハワイ州が22.3%となっており、観光や製造業などが基幹産業となっている州で多いことが分かりました。
ラスベガスを擁するネバダ州ではカジノの営業停止を余儀なくされ、これに関連する解雇が広がったことが主な要因とみられます。ラスベガスの中心部にはカジノが入った高級ホテルやレストランが建ち並んでいますが、感染拡大への懸念から今も多くの施設が営業を見合わせています。ネバダ州に次いで高い失業率のミシガン州は自動車などの製造業が集中しており、大規模な雇用を抱えていましたがほとんどの企業で生産ラインをストップ。多くの従業員が解雇される事態となりました。ミシガン州に次ぎ全米で3番目に高い失業率となったハワイ州では、4月の最高失業率が35%を記録。5月に入り段階的な規制緩和が始まりましたが、観光客の激減により多くの市民が職を失っています。
戦後最悪の失業率となったアメリカでは早期の回復を掲げ、5月20日より全ての州で段階的に経済が再開されました。しかし、観光を基盤とするネバダ州やハワイ州などでは当面のあいだ旅行者の減少が予測され、経済を再開しても直ちに雇用の改善に結び付くかは不透明です。現在、ラスベガスの街中を行き交う観光客はまばらで土産物店なども軒並み休業しており、働く人たちの姿は見られません。街角の電光掲示板には「また会える日を楽しみにしています」などのメッセージが流れ、街全体の動きが止まったように静まり返っています。
Star Advertiser.com
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